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209.中国著作権の遵守が進む?

仕事から帰り服を着替えてからするのは
パソコンのスイッチを押す事でしょうか?
TVは見なくなりましたが、
好きな番組を好きな時にパソコンで検索してみるのが楽しみになりました。

中国では優酷(YOUKU)、土豆(TUDOU)、楽観などの
動画サイトに人気があり、私も日本の番組を中心に視聴しています。
これらのサイトで放映されている日本の番組などは
著作権侵害にあっていると思いますが、
中国の法律では著作権侵害をするコストが低く、
それ以上に広告費をとれるのです。
聞いたところによると、
一社から広告の契約をとると20万元の収入があり、
著作権侵害による裁判で負けると1万〜5万元の賠償だそうです。
裁判所に訴えられるとこれらの会社は90%もの確率で負けるのですが、
ちっとも痛みを感じないのですから、
版権元があきらめてしまうのではないでしょうか。

しかし、最近は新しい動向がありました。
なんと、これらの動画サイト同士がお互いを訴えてケンカしだしたのです。
土豆社がとても優良な台湾のコンテンツにお金を払い、
自社のサイトに載せました。
台湾で人気のあるコンテンツなら広告効果が高いので、
高い広告料が見込めるので、版権を購入しました。
しかし、優酷社が同コンテンツを無断で掲載したのです。
そこから裁判になるのですが、
もともと無断で掲載するのが得意な両社ですから
ケンカの種には事欠きません。
それから次々とお互いの違法行為に対する訴訟を起こしたのです。
それに従って、版権の購入もすすみ、
版権も一遍につき数千元から百万元ほどで
取引されるようになるという良い循環が起きているのです。

版権元の営業活動が実を結ぶようになったこともありますが、
動画サイトの運営会社、広告主も拡大する中国の消費市場を背景に
資金が豊かになったと言えるのではないかと思います。
著作権を払えるほど中国が豊かになっている。
まだまだ著作権侵害するのに
大きな痛みがともなわないという問題はありますが、
著作権侵害者同士の足の引っ張り合いで
著作権の遵守がすすむというのは皮肉な話です。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2012年1月13日

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