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200.中国でもグルーポン問題

グルーポンと言えば、
ご存知の通りアメリカで始まった
ネット上の団体購入サービスです。
販売方が商品やサービスをセールにだして、
纏まった数量の買い付けが決まると、
消費者はかなり安い価格で購入することができます。
販売方はセール価格さえ決めれば、
まとまった数量をさばく事ができます。
消費者として私も、中国のグルーポン、
団購(とぅあんごう)サイトをチェックし
購入したレストラン券を使用して
格安で食事を楽しんだ事があります。

その時は満足だったのですが、
どうやら最近は評判が悪く、中国人の友人から、
「団購で購入した食事券を利用したら
写真の内容とは似ても似つかない
粗末な内容の食事が出て来て本当にがっかり!」
という話を聞きました。
実際に
「中国の団購各社は大幅なリストラを行っている」、
「販売方に団購から支払いが行われない」、
「同サイトで購入したサービスや商品を実際に受け取れない」
といったことが報道されています。

問題になっているのは、
グルーポンは売り上げの5%位の手数料を取りますが、
残りの95%は翌月に販売方に支払わなければなりません。
同業界の若き経営者達は、
他社を駆逐して、業界一番になった会社が
最終的に価格決定権を持つようになる、
といった定理が信じられていて、
熾烈で盲目的な価格競争が行われました。
団購が消費者から得たお金は、
一件、売り上げに見えますが、
直ぐに販売方に支払わなければいけないお金です。
このお金に手が付けられて、
最終消費者がその代償を支払わされているというのです。

この問題に付いて団購の「千品網」というサイト代表者が
コメントしていました。
「IT業界では若い創業者が多い。
その若き経営者達の特徴として、
成功と名声を渇望し、
後先を考えない軽率な発展戦略を取る事がある。
創業板(中国版ナスダック)に上場されるや、
企業の発展や職員の利益、起業の目標を忘れてしまう。
彼らは羊の群れのように盲目的だ。」

世界の富豪を見るとインターネットで
一代で財を成した人が大勢占めていますので、
野心的な人がIT分野に集まるのはよく判ります。
それに加え、大きな市場を抱え成長を続ける中国では、
「今しかない、今が勝負!!」という空気が流れていて、
勝負だけに盲目的になってしまうのかもしれません。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2011年11月18日

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