中国で事業を行う際、中国の方と如何に働くかが成功の鍵。
中国で事業というと多くの人が、労働集約産業で、
「一人一人の生産性は低いが賃金が安い」
というイメージを持っていると思います。
先日、北京で自営業をしている友人から面白い話を聞きました。
3年前、その友人は自分のアシスタントを4人雇っていました。
大卒20代の平均的な給料を考慮して、
それぞれ2000元程度の給料を支払っていました。
金融危機の際に仕事が激減したので、
20代の女性スタッフ1人まで減りました。
その後、仕事が少しずつ増えて来ましたが、
なんとか1人のアシスタントがしのいでくれました。
そのうち業界の景気が良くなり3年前並の仕事量に戻りました。
その間、友人は新人を雇ってトレーニングするのが
なんだか面倒臭くなってきたので、
半年に一度アシスタントの給料を少しずつあげて、
どれくらい頑張れるか様子を見ました。
すると、彼女1人で4人分の仕事ができるようになりました。
彼はその女性に辞められては困るので、
給料を元の1.5倍の3000元にしました。
彼女は仕事を認められて、給料も増えて、
さぞ仕事が楽しいと思うことでしょう。
「中国では人材を安く使う事だけが能じゃないんですね」
と友人が語ってくれました。
結局、友人の会社は人材を重用することで、
8000元支払っていたところを3000元に抑えました。
中国では労働集約的な人事がされがちなんですね。
中国人と付き合っていると、
日本よりもハングリー精神の持ち主が多いと感じます。
休みを返上してでも給料をもっともらいたい、
という考えの人が殆どですから、
やる気を引き出す給料体系があれば、
友人のアシスタントのように、潜在能力が引き出され、
高い能力を発揮する人もでてくるはずです。
実際に中国の人件費は全体的に徐々に上がっていますので、
その中で高い能力を発揮する人も増えていると思います。
仕事の能力を高めるには、手の内の仕事の量と質が大切です。
私は日本で成熟市場を相手にする仕事をしていたので、
仕事を増やしたくても出来ないもどかしさがありました。
このままではまずいと思って中国に来ましたが、
やはり中国の方が仕事があると感じます。
こうした環境で先の女性が4倍の力を発揮したように、
私も負けてはいられないです。
<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com
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