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128. ハングリー精神で4倍の力を発揮

中国で事業を行う際、中国の方と如何に働くかが成功の鍵。
中国で事業というと多くの人が、労働集約産業で、
「一人一人の生産性は低いが賃金が安い」
というイメージを持っていると思います。

先日、北京で自営業をしている友人から面白い話を聞きました。

3年前、その友人は自分のアシスタントを4人雇っていました。
大卒20代の平均的な給料を考慮して、
それぞれ2000元程度の給料を支払っていました。
金融危機の際に仕事が激減したので、
20代の女性スタッフ1人まで減りました。
その後、仕事が少しずつ増えて来ましたが、
なんとか1人のアシスタントがしのいでくれました。
そのうち業界の景気が良くなり3年前並の仕事量に戻りました。
その間、友人は新人を雇ってトレーニングするのが
なんだか面倒臭くなってきたので、
半年に一度アシスタントの給料を少しずつあげて、
どれくらい頑張れるか様子を見ました。
すると、彼女1人で4人分の仕事ができるようになりました。
彼はその女性に辞められては困るので、
給料を元の1.5倍の3000元にしました。
彼女は仕事を認められて、給料も増えて、
さぞ仕事が楽しいと思うことでしょう。
「中国では人材を安く使う事だけが能じゃないんですね」
と友人が語ってくれました。
結局、友人の会社は人材を重用することで、
8000元支払っていたところを3000元に抑えました。
中国では労働集約的な人事がされがちなんですね。

中国人と付き合っていると、
日本よりもハングリー精神の持ち主が多いと感じます。
休みを返上してでも給料をもっともらいたい、
という考えの人が殆どですから、
やる気を引き出す給料体系があれば、
友人のアシスタントのように、潜在能力が引き出され、
高い能力を発揮する人もでてくるはずです。
実際に中国の人件費は全体的に徐々に上がっていますので、
その中で高い能力を発揮する人も増えていると思います。

仕事の能力を高めるには、手の内の仕事の量と質が大切です。
私は日本で成熟市場を相手にする仕事をしていたので、
仕事を増やしたくても出来ないもどかしさがありました。
このままではまずいと思って中国に来ましたが、
やはり中国の方が仕事があると感じます。
こうした環境で先の女性が4倍の力を発揮したように、
私も負けてはいられないです。

<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com


2010年7月2日

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