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119. 健康の計は春にあり

前回、中国で人気の張悟本さんの食事療法に触れましたが、
私も食事療法を指導してもらおうと診察予約をいれたところ
今年はすでに予約で一杯になっていました。
同先生は絶世美人の開発者・王振国先生とは
同じ中国医療の医者なので通じるところが多く見受けられます。
その中で、王振国先生の事務所に大きく飾られている言葉で
「因天之序」があります。
漢字から想像される様に
『天候の序に因って養生する』という意味です。
これからの春夏にどのように養生をするのか、
王先生の言葉を紹介させて頂きましょう。

「春」は肝臓を養う。
今年、北京の冬は大変長く厳しかったのですが、
ようやく街路樹には新緑がでてきて、春がやって来ました。
生命力、活力あふれる春ですが、中国医学では
「一年の計は春にあり、健康の計は肝臓にあり」とも言われ、
人間も活力がみなぎり始める季節です。
肝臓は解毒や代謝、造血など役割が知られていますが、
中国医学では肝臓は「解毒」、それと
血液を循環させる「気」を整えるもの、と考えられています。
四季の始まりである春から肝臓を養うと、
続く夏秋冬もよい調子が続くというわけです。
肝臓を養う食べ物としては、
酸っぱい食べ物や緑色の野菜があります。

「夏」は心臓を養う。
夏は代謝が活発な季節です。
心臓の代謝も夏が最も盛んです。
心臓は血液を身体のすみずみまで送りますが、
中国では心臓は「精神」を司るものとも考えられています。
心臓の調子が良ければ気力が充実するし、悪ければ気力が衰えます。
従って、夏には心臓を養うために、苦みある食べ物や
赤い色の食べ物をとるのがよいとされています。
余談ですが、「怒ること」は肝臓に、
過度の喜びは心臓に良くないと言われています。

世の中には様々な養生の情報にあふれていますが、
季節に従った生活、季節の食材でつくられた食事をするという
シンプルなことが一番大切なのかもしれません。
冷房や暖房の使いすぎで季節感のない生活をしがちですが、
人間も植物と同じように四季それぞれに適応して、
身体を作っているのを中国医学の哲学は教えてくれます。
四季のはじまりの春から
今年の養生を見つめなおしているところです。

<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com


2010年4月30日

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