先日、熊本の黒川温泉を訪れました。
秘湯として有名な場所ですが、秘湯というだけあって、
熊本から阿蘇山まで行き、
さらに山を登ったかなりの僻地にありました。
飲み屋街もなくて、
温泉と旅館、お土産屋さんだけという所です。
わざわざ行く気になったのは、
黒川温泉のドンと呼ばれる後藤哲也さんの本で、
如何にして僻地の寂れかけた温泉村を
日本一人気のある温泉にしたか、という話を読んで、
是非人気を呼ぶ秘訣や工夫をこの眼で確かめたい
と思ったからです。
今回、北京から日本に一時帰国して、
黒川温泉を訪ねる機会ができた!
といろんな人に触れ回ったせいで、
感動する期待値をかなり高めてしまい、
大した事なかったら残念だな、と内心思いながらの訪問でした。
が、そんな心配も無駄でした。
まず、温泉までの車道のカーブを曲がったところで、
急に可愛らしい田園風景が視界に開けてきて思わず感動。
その他にも、小川の流れる小道、ふるさと感たっぷりの
囲炉裏や藁葺きの小屋などにディテールですが、
感動を受けたのです。
そして、私の訪れた露天風呂はというと、
雑木林と川と露天風呂が一体になっていて、
人工的なものが排除された、自然溢れるところでした。
景色の良い風呂ならいくらでもありますが、
目の前を流れる川の水の変化、その先にある雑木の多様さに
思わず眼を奪われるといった工夫がされていて、
本来私は風呂に浸かるのは3分でいいタイプなのですが、
思わず長居してしまいました。
これなら、
露天風呂から眺める冬の景色や春の景色も見たくなります。
さて、黒川温泉の復活劇ですが、
後藤哲也さんが説くところを自分なりに実感したのは、
1- 温泉街全体として統一感があって、上品で落ち着いている。
2- 人のこころを動かす(癒す)ことに主眼が置かれている。
3- 時代の流れ(ストレス社会)を先読みしている。
ということでした。
<つづく>
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