ボスという生き物は結構面倒な生物でして、
放っておくとすぐに裸の王様になってしまうし、
また、独裁者暴れん坊将軍というのは、
本人は結構気持ち良いものなんです。
年末まで後2回、今年私が書き続けてきた、
組織をつくり人を創るということのおさらいをしたいと思います。
ある日、社内の会議をしながら、
出来の悪い部下を叱っていました。
あまりのアホさ加減にけちょんけちょんに叱ると、
最後はなんと
「だろ、本当におれが見てやんないと全然ダメなんだから。」
となんだか、部下の不出来と、叱る自分、
そして、自分の力が上なことを確認して
なんだかいい気になっている自分の心がおりました。
かくして私は気づいたのです。
ちょっと出来る奴はこうして、他人の不出来を喜び、
永続的に自分が必要とされる環境を作り上げる。
表面的には、自分の組織の出来の悪いことに
「やになっちゃうよ。」といいながら、
ずっと部下が育たずに
その未熟な組織が長続きすることを心のなかで望む。
これが、一見成長を望んでいながら、
心の奥底からはそれを強く望んでいない、
そこそこうまく行っちゃってる
経営者の姿の一面ではないかと思います。
そこいらのポジティブシンキングの本に
書いてあるようなことを言いますが、
私は、人が心から真剣に願うことは
叶うものだと信じている部類の人間です。
だから、部下が成長しない責任と原因はやっぱりボスにあり、
そして、自分の偽りの心と本当の気持ちをしっかりと見極める、
心より部下を育てる、
もしくは自然に育ってもらえる環境づくりをボスの責任として
まっとうするものだと心に植え付けております。
|