中国に住み始めて6年目ですが、
最近日本に帰るといつもお客さんになったような気がします。
自分のふるさとに帰ってきた気がしません。
飛行機を降りた瞬間から、
日本の空気を観光客のような視点で楽しみ、
日本の衛生環境の良さ、売店の人の態度のよさ、
そんなことがいちいち眼に留まります。
前回台湾に行ったときも、そんな眼で街や人を眺めました。
不思議なもので、今のホームベースを構える成都に戻ってきても
帰ってきた日は特にそんな感覚に襲われることがあります。
成都という今住んでいる町を、まるで観光客のように眺める・・・。
そこで思ったのは、自分の身の回りの環境を
こうやって新鮮な視点でみることの大切さです。
何回か書いていますが、我々中国移住組(!?)にとっては、
1年に数回日本に帰り、
中国の悪しき習慣というか感覚というものを
クリーニングする必要があります。
(別に、日本にも悪しき習慣はありますので、
中国を悪く言っているわけではありません。悪しからず)
日本に行ったら日本のいいところを積極的に感じることが、
完全に中国化しないために必要です。
これは引いては、
「日本人にしか出来ないことをやれ」という師匠の教えを
長期的にやっていくために必要な作業です。
少し脱線しましたが、今回言いたかったことは、
“自分のホームをなくしてみる”
つまり、どこにいても新鮮か感覚と好奇心を保つこと、
特に自分の普段いる環境
(自分の生活環境や組織環境あらゆる意味を含めて)に対しても
新鮮さを保ち、既に根付いてしまった
自分の周りのおかしさや問題に敏感になり、即それを改めていく。
そんなことが自分にも大切だなと思ったのです。
「私には家がない」というのは、
普段というありふれた環境に
自分を過度になれさせてはいけないという
自己警笛の意味をこめています。
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