| ここまで、以前から自分でも言っているようにずいぶんと商売の理屈めいたことを書いてきました。
 ちょっとここで3回ほどブレークを入れさせていただいて、私のつぶやきを書きますと、
 私、いつもこんな風に理屈ばかり考えているわけではないんです。
 だって商売は「実践」あってなんぼですから。
 前回までに書いたような商売繁盛の原則や顧客満足の公式なんかは、長くても2・3日、時には、数分で考えているような内容です。
 たまに1月ほどずぅ〜と頭の中に残しておいて考え続けているような問題もありますけど。
 私の経験からするとアイディアっていうのは「ポンッ!」と音を立てて頭から飛び出てくるようなものです。
 ビジネスは、この音を立てて出てきたアイディアをとにかく試してみるということです。
 また少し硬い表現を使って説明すると、ビジネスとは仮説検証サイクルをまわしつづけることだということです。
 仮説とは「こうするともっとお客さんが喜ぶかも?こうすれば売上があがるかも。
 いや、こうするともっと利益が上がる。」というようなアイディアのこと。
 検証とは、そのアイディアを実行して、
 期待した効果や結果がでたかどうかを「確認」すること。
 そして、この仮説検証のサイクルをまわし続けると、
 その次に考える仮説の精度が上がってきます。
 邱先生がよく「わたしならぐずぐず考えずにとりあえずやってみます。」というのは、仮説を思いついたらすぐに実行して検証をおこなう癖のことをいっています。
 新しいビジネスを生み出すのも、今やっているビジネスを進歩させるのも、
 要は仮説検証の繰り返しです。
 何かすばらしいアイディアをもっていてもそれを後生大事に自分の中にしまいこんでいたりしては
 あまり意味がないと私は思っています。
 特許、特許と知的財産が叫ばれ、
 自分のアイディアの知的価値をいかに守るかということに注目しがちですが、
 私はあまりそんなことに興味はありません。
 さっさとやって失敗の経験を増やして智恵をためていったほうがう〜んといいんです。
 知識とお金と水は溜め込んでいると腐りますからね。 |