第1488回
近くの実店舗より遠くのネット店舗
わたくし、今、
中国でネットショッピングにはまっています。
私が淘宝網でネットショッピングを始めたのは2010年。
淘宝網の記録を見ると
この2年間で350個のモノを買っていますので、
2日に1つはネットでモノを買っている計算になります。
私のネットバイヤーとしての信用ランクも
既にダイヤモンド1つ。
淘宝網ではモノを買うたびに
お店とお客が相互に評価をし合うのですが、
この信用ランクは、
「今回の取引は良かった」という意味の
「好評(はおぴん)」の数でお店もお客も
ランクが上がっていく、という、
不良利用者を排除するための仕組みです。
最初はハート1つから始まって
「好評」を積み重ねるに従ってハートの数が増えていき、
「好評」の数が250を超えると、
ハート5つからダイヤモンド1つに昇格します。
私が淘宝網でモノを買うときには、お店側に
「このバイヤーはダイヤモンド1つである」
という情報が行きますので、そのお店も
「この人は理不尽なクレームを繰り返すような
不良顧客ではない」ということで
安心して取引をすることができるのです。
さて、淘宝網の策略にまんまとはまって、
日夜ネットでのお買い物を続けている私ですが、
別に無駄遣いをしているわけではありません。
言い訳がましくてすいませんが、
今まで実店舗まで行って買っていた必要なモノを、
ネットで買うようになっただけです。
このため、私はこの2年間で、
実店舗に行ってモノを買う、ということが
ほとんどなくなってしまいました。
例えば、最近買ったのは靴ひも。
油断して革靴を玄関に出しておいたら、
うちの犬にかまれて靴ひもがボロボロになってしまったのですが、
すぐに淘宝網で「靴ひも」というキーワードで検索、
5分でオーダーして、
翌日には新しい靴ひもを手にすることができました。
靴ひもは値段が安いものですので、
4元(52円)の靴ひもに6元(78円)の送料を
払うことになってしまったのですが、
靴ひもを売っている実店舗を探して、
そこまで買いに行く時間と労力を考えれば、
まったく惜しくはありません。
私と同じように考える中国の人たちが増えれば、
近所の実店舗ではなく、
他の都市のネット店舗でモノを買う人が増え、
実店舗は商売上がったりで
今後どんどん淘汰されていくことが予想されます。
人間関係では「遠くの親戚より近くの他人」ですが、
お買い物では「近くの実店舗より遠くのネット店舗」なのです。
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