第1266回
倉庫業、復活の兆し!
当社が2008年から始めた倉庫業ですが、
おかげさまでほぼ空きスペース無しの状態が続いています。
しかし、この倉庫業も最初は大変でした。
まずは、倉庫業を始めたとたんに
北京オリンピックで北京の物流がマヒし、
物流がマヒしているのに倉庫を借りる会社があるわけもなく、
倉庫はガラガラ、幸先の悪いスタートを切りました。
オリンピックが終わった後も、
安い値段でしか借りてくれないお客さんを
片っ端から断ったため、
ガラガラ状態が続き出血が拡大。
慌てて方針転換し、赤字覚悟で何しろ
スペースを埋めることだけを考えて
何とか倉庫をいっぱいにしましたが、
結局、大損を出してしまいました。
しかし、その後、ゆっくりと
より高い賃料で借りてくれるお客さんへと、
お客さんの入れ替えを進め、
来年には何とか利益を出せそうです。
このように空きスペースリスクが大きい割には、
いっぱいになっても大して儲からない倉庫業ですが、
逆に、倉庫業をやってみて
「これはすばらしい!」と思ったのは、
この不払い天国・中国において、
代金回収リスクがゼロであることです。
中国では引越業の場合、後払いが慣習ですので、
引越が全部終わった後で値切り始めるお客さんがいたり、
値引きできないことを伝えると
「じゃあ、全額払わない」と言い出す
お客さんがいたりして大変困るのですが、
倉庫業は昔から先払いが慣習らしく、
貸し手は先におカネを払わなかったり、
契約をしたのに値切り始めたりするお客さんの荷物は
入庫させなければそれで済みます。
また、契約を更新したのに
おカネを払わないお客さんの荷物は、
倉庫の外に出してしまうことができますし、
お客さんが倒産したり逃げたりした場合でも、
倉庫の中の商品を真っ先に押さえることができます。
当社は倉庫業で大損を出しましたが、
それでも何とか持ちこたえられたのは、
この先払いの慣習のおかげです。
これが慣習が後払いで、
倉庫をいっぱいにしたのにおカネを払ってもらえなかったら、
今頃大変なことになっていました。
事業というのは、実際に自分でやって、
痛い目に遭ってみないと分からないことが
たくさんありますな。
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