第1203回
中国で「ニンニク長者」続出!
中国料理には欠かせない食材・ニンニク。
今中国で、そのニンニクの価格が暴騰しています。
2008年に1キログラム当たり
0.08元(1.08円)だったニンニクの卸売価格は、
2010年4月には9元(122円)を突破、
ほんの2年ほどで、
なんと100倍以上の値上がりをしています。
このニンニク価格の暴騰により、
ニンニクの大産地・山東省では
「ニンニク長者」が続出しているようです。
山東省済寧市金郷県では、
最近、新車の売れ行きが絶好調です。
ニンニク価格の高騰で大儲けしたニンニク農家の人たちが、
現金一括払いで買って行くのだそうです。
同県の「ニンニク長者」の中には、
今回の価格の高騰で1億元(13.5億円)を
儲けた人もいるようです。
また、ニンニクへの投機で
「ニンニク長者」になった人もいるようです。
劉偉国さんは2009年9月、
友人から「ニンニクは値上がりするから、
買っておけば絶対に儲かるけど、
手持ちのカネがない」という話を聞きました。
調べてみると、2008年のニンニク価格の暴落により、
中国全土のニンニク作付面積が半分近くまで減り、
品薄状態が続いていること、
「ニンニクには新型インフルエンザを
予防する効果がある」といううわさが
広まり始めていることなどがわかりました。
そこで、劉さんは1キログラム当たり
1.3元(17.6円)のニンニク600トンを
78万元(1,050万円)で買いました。
その後、ニンニク価格は予想通り高騰し、
2010年初め、買った価格の10倍に当たる
13元(176円)になったところで全量を売却、
700万元(9,450万円)の儲けを出しました。
劉さんは600トンのニンニクを全て現物で買って、
冷凍倉庫で保管していたのですが、
最近では、収穫前のニンニクを畑ごと
「青田買い」する人も増えているようです。
「青田買い」の場合、目先の利益に目がくらんだ
ニンニク農家が他の人にニンニクを売ってしまったり、
実ったニンニクが盗まれたりしないように、
信用できる人をニンニク畑に派遣して、
24時間見張らせる必要があるそうです。
中国で続出する「ニンニク長者」。
今のところ中国では、カブよりもニンニクの方が、
ずっと儲かる投資対象であるようです。
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