第1132回
VIP引越で「三度目の正直」なるか

倉庫事業とトランクルーム事業の立ち上げに
立て続けに失敗した私ですが、
全く懲りずに今はVIP引越事業の立ち上げに夢中です。

このVIP引越事業はかなり以前から準備をしていたのですが、
倉庫事業とトランクルーム事業の立ち上げに
時間とお金を取られ、放置したままになっていました。

VIP引越とは梱包から荷解き、収納までが全てセットになった、
日本で言ういわゆる「引越らくらくパック」です。
当社は既に、世界で一番サービスにうるさいと言われる
日本人のお客様に鍛えて頂いた引越部隊を持っていますので、
その高い梱包技術とサービスレベルで、
壊されては困る高級な家具や電化製品を持っている
中国人富裕層の方々にサービスを提供しよう、というものです。

北京には引越会社は星の数ほどありますが、
ほとんどの会社は引越業を
「物をA地点からB地点に運ぶだけの運送業」
と捉えていますので、
2トントラック1台200元(2,600円)前後と値段が安い代わりに、
運ぶ以外のことは何もやってくれません。

その点、日本から来た私は引越業は
「お客様の引越に当たっての苦労や心配を取り除くサービス業」
だと認識していますので、
付加価値の高いサービスで地元引越会社との
差別化ができるのではないかと思っています。

今でこそ、日本では引越は
引越屋さんが梱包から荷解きまで
全てやってくれるのが常識となっていますが、
ヤマト運輸が日本で始めて
「引越らくらくパック」のサービスを開始したのは
ほんの25年前、1985年のことでした。
それ以前は日本人も今の中国の人たちと同じように、
引越と言えば自分で荷物を梱包したり、
荷解きしたりするのが当たり前だったのです。

1985年当時の日本の
1人当たりの国内総生産(GDP)は約1万ドル。
一方、今の中国の1人当たりのGDPは
3000ドルを超えたばかりですが、
北京市に限って言えば一昨年1万ドルを超えました。
1985年の日本と単純に比較することはできませんが、
北京市ではVIP引越普及の期は
熟しているのではないかと私は確信しています。

VIP引越事業の立ち上げは「三度目の正直」となるか、
それとも「二度あることは三度ある」となるかは
今のところわかりません。
しかし、私が日本で体験した
「引越らくらくパック」のらくちんさや安心感を、
ぜひ中国の人たちにも享受して頂くべく、
普及活動に邁進していきたいと考えています。


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2010年1月11日(月)

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