第898回
君子愛財 取之以道
「お金は儲けただけでは半製品」ともう一つ、
私の好きなおカネ格言は、
「君子愛財 取之以道
(じゅんずあいつぁい ちゅぃぢーいーだお、
君子財を愛す これを取るに道あり)」です。
これは孔子の「論語」に出てくると言われる言葉ですが、
以前、このHiQの金言名句コーナーでも紹介されました。
邱さんの解説を引用させて頂くと
「人は誰でもお金は欲しがるものです。
でもどんな方法だろうと、
お金が手に入ればいいということではありません。
悪銭身につかずといわれていますが、
お金儲けにはそれにふさわしい儲け方があります。
そのことを先ず頭に入れておいて下さい」
ということです。
中国は拝金主義国と言われて久しいですが、
おカネを手に入れるためには手段を選ばない、
という人が多すぎます。
特にここ北京は政治都市ですので、
安月給の役人の権力を現金化してあげることによって、
巨万の富を築いた人がたくさんいます。
彼らは役人と結託し、
役人のインサイダー情報や役所内の根回しによって大儲けをし、
その大儲けの一部を役人に報酬として支払うのです。
私に言わせれば、そこには何の美学もありません。
確かに、きれいな方法で儲けた100元札も
汚い方法で儲けた100元札も、
赤い色には変わりはありません。
スーパーで買い物をする時にレジのおばさんに
「そんな汚い方法で儲けた100元札は受け取れません!」
などと言われることもありません。
しかし、きれいごとを言うようですが、
お金儲けをするならば、頭を使って価値を生み出し、
誰かの役に立ったその対価として
おカネを手に入れるべきであると思います。
その方が、おカネを使う時も
気持ちよく使えるのではないかと思います。
元々孔子は中国の人ですので、
外国人の私から言われたくはないと思いますが、
あえて言わせて頂ければ、
おカネを手に入れるためには手段を選ばない、
という中国の成金の人たちには、
「君子愛財 取之以道」という
自分たちの大先輩が言った言葉を思い出し、
もっときれいな方法で
おカネを儲けてほしいものだと思います。
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