第747回
「これからは肉の形をした肉しか食べない」

食品の安全性という点では、
日本は中国よりもずっと安心だと思っていたのですが、
先日、日本のテレビを見ていたら、
北海道の「ミートホープ」という会社が、
牛ミンチに鶏肉や豚肉を混ぜた
「偽装牛ミンチ」を売ったり、
冷凍肉の解凍を雨水でやったり、
加熱食肉製品を細菌検査をせずに出荷したりした、
というニュースをやっており大変驚きました。

「日本人もこういうことするんだー」
というのが正直な感想です。

このニュースと時を同じくして、
北京市朝陽区の「偽装肉まん」事件が報道されました。
豚肉に混ぜられたのは食べ物ではなくダンボール、
そのダンボールを肉の色にするために
浸したのが劇薬のカセイソーダ、
そして、ダンボールの比率は6割と本体の豚肉より多い、
という、「ミートホープ」も真っ青の悪徳ぶりでしたので、
「さすがは本家中国」と妙に感心したのですが、
これは後に北京テレビの
「やらせ報道」であることが発覚しました。

しかし、発覚後も、何人かの中国人の友人は
「これからは肉の形をした肉しか食べない」
と言っていましたので、
今回の報道はやらせだとしても、
「練り物は何が入っているかわからないので不安」
と感じている人は多いようです。

不信社会中国に住む人たちは、
私たち日本人よりも、
はるかに高い自己防衛意識を持たないと、
生き抜いていけないのです。


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2007年8月1日(水)

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