第730回
中国出張、さてお土産は何にする?
先日、北京のとあるスナックに行ったときのこと、
お店の女の子が、お客さんから
お土産をもらったという話をしていました。
「この間、日本から来たお客さんが
「お土産持ってきた」って言うから、
シャネルの香水でもくれるのかと思って期待したら、
くれたの、これよこれ!」
そう言って見せてくれたのは、
航空会社の名前が入った
ミックスナッツ3袋でした。
「これってラウンジにタダで置いてあるやつでしょ。
なんだかセコいわぁ〜。
一応、「ありがとう」って喜んだふりしてもらったけど、
こんなのもらってうれしいとでも思ってるのかしらね。
人バカにしてるわよね(意訳)」
...。
身に覚えのある方、
女の子、あんまり喜んでないみたいなので、
次回からはラウンジのミックスナッツお土産にするの、
やめた方がいいと思いますよ。
ここまで極端でないにしても、
最近、中国では何でも手に入るようになり、
中国に来るときに何をお土産で持ってくればよいか、
選ぶのが難しくなってきています。
私が初めて中国に来た1991年当時、
中国出張時に持参するお土産の定番と言えば、
男性には電卓、女性にはストッキングでした。
当時の中国では自分の電卓を持っている人はまだまだ少なく、
また、ストッキングも中国製は質が悪く
すぐに伝線してしまうので、
長持ちする日本製がありがたがられたのです。
しかし、今の中国では、電卓はおろか、
パソコンやデジカメも1人1台の時代ですし、
ストッキングも質のよいものが
たくさん出回っています。
今や、日本で手に入るものは、
中国でもほとんど手に入るようになりつつあるのです。
では、そんな現状において、
中国の人たちにお土産をあげるとすれば、
何がよいのでしょうか。
それにはまず、
「中国にはない優れた日本製品をあげる」
という従来の考え方を捨てることが
必要なのではないかと思います。
そして、お土産の基本に戻って、
相手のことを考えた心のこもったものを贈れば、
それが中国で手に入るものであろうとなかろうと、
本心から喜んでもらえるのではないでしょうか。
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