第473回
連載3周年に当たって

2002年11月1日に
「中国ビジネスのススメ」を始めさせて頂いて、
昨日でちょうど丸3年になりました。

ここまで続けて来られたのも、
たくさんの方々にこのコラムをお読み頂いている、
という張り合いがあってのものです。
読者の皆さんには、この場をお借りして、
厚く御礼を申し上げます。

この「中国ビジネスのススメ」を週3回書くに当たっては、
常に、アンテナを張ってネタを探し、
それをわかりやすい形で
毎回1,000字前後の文章にまとめなければなりません。
こうした作業を3年間、500回近く続けたことによって、
私の中国経済や中国ビジネスに対する洞察や理解は、
かなり深くなったのではないかと思います。

こうしたチャンスを与えて頂いた邱さんには、
大変感謝しております。
どうもありがとうございます。

さて、「ドッグイヤー」ならぬ、
「ドラゴンイヤー」の中国では、
3年も経つと、様々な状況が大きく変化してしまいます。

3年前の「中国ビジネスのススメ」第1回は、
私がスターバックスでおつりを投げ返され、
「おつりを投げ返されて怒らない民族って、
世界でどのぐらいいます(怒)?」と、
怒っているところから始まっていますが、
3年後の今、おつりを投げ返されたら怒る中国人の数は
当時に比べて格段に増えています。
また、3年前と比べれば、
並んでいる列に横入りされたら怒る中国人の数も
はるかに増えていると思われます。

中国ビジネスの世界でも同じです。

「中国企業はカネを払わない」、
「中国製品は安かろう、悪かろうである」、
「中国ビジネスは人脈がないとできない」、
「中国企業と仲良くするには、白酒で干杯して、
 酔いつぶれなければならない」。
こういった伝統的な中国ビジネスの「常識」が、
北京や上海の都市部を中心に事実ではなくなり、
中国ビジネスは、マーケットの需給バランスと契約に基づいた、
非常にドライで近代的なものになりつつあります。

中国の人たちの考え方も中国ビジネスも、
ものすごい勢いで変化しているんですね。

私は今後も、この「中国ビジネスのススメ」を通じて、
こうした中国の変化を
リアルタイムで日本の皆さんにお伝えし、
読者の皆さんの中国ビジネスの発展に、
少しでもお役に立てれば、と考えております。

「中国ビジネスのススメ」、
今後もご愛読のほど、よろしくお願い申し上げます。


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