第266回
縁起が良い数字と縁起が悪い数字

「8」ほどではないのですが、「6」や「9」も人気です。
「6(りゅー)」は隆盛の隆(ろん)と発音が似ているという事で、
「9(じょー)」は永久の久(じょー)と発音が同じという事で、
それぞれ、縁起が良いとされています。
携帯電話の番号などでも、「6」とか「9」が入ると、
「8」ほどではないですが、値段が高くなったりする様です。

日本では「4(し)」は死(し)と同じ発音、
「9(く)」は苦しむの苦(く)と同じ発音、
という事で、日本でパチンコ屋に行くと、
「4」と「9」が入った番号の台はありませんが、
中国では「9」はむしろ、縁起の良い数字とされています。

ただ、中国でも「4(すー)」については、
死(すー)と同じ発音ですので、嫌われています。
オフィスビルやマンションでも、
4階や14階を抜かしている所がたくさんあります。
ちなみに、当社が入っている幸福大厦は、
ちゃんと4階があるのですが、
そこにはビルの管理会社が入っています。
多分、4階の部屋を貸そうとしても、
借り手が付かないのでしょう。

私が以前住んでいたマンションも、
ご多分に漏れず4階と14階が無かったのですが、
欧米人の入居者も多い所だったので、
13階もありませんでした。
という事で、このマンション、
実際は15階建てなのですが、18階までありました。
マンション側のセールスの問題なので、仕方がないのですが、
エレベーターを下りたら無いはずの4階だった、
なんて事になったらものすごく怖いです。

欧米では、
キリストが処刑されたのが13日の金曜日だった、という事で、
「13」という数字は縁起が悪いとされているのですが、
中国でも「13」は余り良い数字ではありません。
中国で「十三点(しーさんでぃえん、十三時)」というと、
「マヌケ」という意味になります。
時間は「十二点(十二時)」までしかないのに、
「十三点(十三時)」だから「マヌケ」、という事らしいです。

もっと大きい数字では、「250」も良い数字ではありません。
中国で「二百五(あーるばいうー、250)」と言うと、
やはり「マヌケ」の意味になります。
中国では今でも重さは一斤(500g)単位で表します。
「250」は一斤の半分でしかないので、
「マヌケ」という事らしいです。

この様に、国が違えば、
人々の数字に対するイメージも違ってきます。
中国でものを売る場合、
その型番をRF-888としたり、
定価を888元にしたりすれば、
思いの外、売れ行きが良くなるかもしれません。


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