第155回
外資系企業でバリバリ働く高給取り
北京で日本語を話せる人材を見つける場合は、
まず、みんな外国企業服務公司(外企)に頼んで、
履歴書を取り寄せます。
外企の他にも、人材派遣会社はたくさんあるのですが、
外企は政府系で人材派遣業界ではダントツの最大手であり、
求職者も日系企業に勤めたかったらまずは外企に登録しますので、
やはり良い人材にめぐり合う可能性を考えると、
外企に頼らざるを得ない様です。
中国の人材派遣会社は外企も民間の会社も、
履歴書販売業者、みたいな所があります。
月幾ら払うと、何百人の求職者の履歴書がもらえる、
という感じです。
しかし、いくらたくさん履歴書をもらっても、
クズ人材ばかりでは、
1人採用するのにも多大な労力が必要となります。
出来れば、人材派遣会社が予め面接をして、
優秀な人材ばかりを集めるか、
人材派遣会社が登録者に独自のトレーニングを施し、
優秀な人材を育ててくれると有り難いです。
こうすれば、採用する側の労力は大幅に削減されますので、
手数料がちょっと高くても使いたい、
という企業があるのではないでしょうか。
また、中国にも人材派遣会社とは別に、
他社の経営者やマネージャーを引き抜く手伝いをしてくれる、
ヘッドハンティングの会社があります。
中国語では「 (りぇとうこんす)」と言います。
「 」は「狩りをする」という意味、
「 」は「頭」ですので、
「 」で「ヘッドハンティング」。
そのまんまです。
北京で優秀な人材と言ってまず思い浮かぶのは、IBMの社員です。
長虹橋のIBMタワーの前で、
男性も女性もビシッとスーツを着て、
首からIBMの社員証をぶら下げて、
スターバックスのコーヒーを飲みながら談笑している姿をみると、
「外資系企業でバリバリ働く高給取り」という感じで、
非常にかっこ良いです。
欧米系企業は中国でも、高い給料で、優秀な即戦力を雇う、
と聞いていますので、IBMで働いている彼らは
本当に優秀なのでしょう。
欧米系のある企業は、
その本人の仕事の能力だけを評価の対象とするので、
本国から駐在してきた本国人も、現地採用の中国人も、
昇進、給与面での差別は一切しない、との事です。
こうした制度が更に、中国人社員のやる気を出させ、
優秀な人材の確保につながっているものと思われます。
日系企業は当社も含めて、優秀な人材を確保する為には、
「中国は人件費が安い」と喜んでいてはいけないのかもしれません。
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