11月8日(金)
晴れ、北風風力3−4級、
最高気温11℃、最低気温3℃、
立冬を迎えたのに、夜の寒さは緩んでいます。
第4回
メンツは立ててあげて、実利を取るべし
これまで日本人と中国人の接客に就いての常識、
考え方の違いをお話ししてきましたが、
これは一事が万事です。
接客に限らず他の分野でも、日本人と中国人の常識、考え方が
全く異なる事がたくさんあります。
私達は中国ビジネスを進めるに当たって、
良い悪いは別にして、
これらの常識、考え方の差を常に念頭に置いて
物事を考える必要があります。
中国人の物の考え方として、
良く言われるのが「メンツを重んじる」という事です。
これはどんな中国ビジネスの実用書にも必ず書いてありますので、
今更私がどうこう言う事でもないのですが、
この「メンツを重んじる」考え方を常に念頭に置いておけば、
何かの時にビジネスを
スムーズに進める事も出来るかと思いますので、
あえて触れさせて頂きます。
例えば、中国政府が日本の合弁企業に
不利になる様な政令を出したとします。
普通に考えれば、1社1社が個別に中国政府と交渉するよりは、
何社もまとまって連名で、
必要であれば日本政府の力も借りて政令の撤回を求めた方が、
パワーがあるのでは無いか、と思いがちです。
しかし、私が思うに、1回出した政令を
日本企業や日本政府の要請で撤回する様な事態になれば、
中国政府は「メンツ丸潰れ」です。
ここは、真っ向から政令の撤回を求めるのでは無く、
政令は尊重し、中国政府のメンツを立てつつ、
各企業が個別に運用や解釈や例外で
実利を取る方がうまくいく事もあるのではないでしょうか。
又、こういった大きなレベルで無くても、
例えば、他の人がいる所でミスを指摘された従業員が、
「メンツを潰された」と怒り狂い、
指摘した上司や会社に様々な嫌がらせをしてくる、
などと言うのも良く聞く話です。
ミスによる損失を個別面談で合理的に説明し、
「今回、会社にこれだけの損失を与えたのだから、
お前の給料はこれだけ減らす。
しかし、今後、会社の利益に貢献すれば、給料を上げる」
という感じで対処する方が、
従業員もよっぽど納得するのではないかと思います。
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