11月4日(月)
晴れ、風力3以下、
最高気温13℃、最低気温−3℃
夜の冷え込みは、日に日に厳しくなっています。

第2回
ニコリともしない北京の麦当労

以前に比べると、
商店などでおつりを投げ返される事はかなり減りました。
しかし、人によっては今でもおつりを投げ返します。
で、投げ返されたお客さんはどうなのか、というと、
ばらばらになったお札を拾い集めて財布に入れて、
何事も無かったかの様に店を立ち去ります。
今までおつりを投げ返されて育ってきており、
これが常識なので、何とも思っていない様です。

店員の傍若無人ぶりはこれに止まりません。
リスの様にひまわりの種を食べつづける人、
新聞を読むのに没頭していて、お客さんが来ても気付かない人、
接客中も同僚とのおしゃべりをやめない人、
探しもしないで「没有(めいよう、無いよ)」と言う人。

これに対し、お客さんは腹を立てるでも無く、
淡々と買い物をします。
「買いたければ売ってやってもいいよ」
という態度に長年慣れ親しんでいるので、
これが当たり前になっています。
売る方も買う方も、
こう言った形で微妙な折り合いが付いている所に、
突然「お客様は神様です」が常識の国から来ると、
非常に腹が立つ訳です。

「世界統一の味、世界統一のサービス」が売りの
麦当労(まいだんらお、マクドナルド)も例外ではありません。
中国の麦当労はハンバーガーの味こそ日本と同じですが、
サービスは全く異なります。

北京でも麦当労は非常に人気があります。
この為、日曜日の昼時などカウンターに人が殺到します。
皆、お金を持った手を伸ばしながら、
口々にオーダーしたいものを叫びます。
一番声が大きかった人がオーダーを取ってもらえます。
気の弱い人は、いつまで経ってもハンバーガーにありつけません。
こんな状況ですので、麦当労の店員は、
次にオーダーを取る人間を決める権利を持った
皇帝の様なものです。
ちょっとでも無礼があるとどやしつけられますし、
もちろんニコリともしてくれません。
時給700円なのに満面の笑みで迎えてくれる
日本のマクドナルドが懐かしいです(涙)。


←前回記事へ 2002年11月4日(月) 次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ