第44回
Yahoo!オークションで騙されない為に!
ロレックス 前編
(撮影:谷口光弘)
先日、某時計サイトを見ていた時の話です。
「私の腕時計自慢」のコーナーに並んでいる画像を見ていたところ、
「苦労して入手したロレックスとティファニーのダブルネーム(註1)です。
友人や、知人の詳しいヒトに見てもらいましたが、
全員が本物だと言ってくれました。
苦労しただけに本当に嬉しいでーす!」
と書き込みされた一品を見てしまいました。
「えええ? コレ偽物じゃん! 絶対に偽物です!
っていうか、ティファニーのロゴが全然違うじゃん!
ティファニーぐらい見たことあるだろ?
友人や知人もちゃんと言ってやれよ!
この娘が可哀想過ぎるじゃん、50万円も払ってるんだぜぇ!」
と、思いっきりディスプレイに向かって突っ込んでしまった筆者タニグチです。
実際、「ロレックス」と「ティファニー」や「カルティエ」といった
ブランドとのダブルネーム腕時計の場合、
現在市場に流通している商品の半分以上は偽物(註2)と言われており、
上記のような一見して偽物と分かるものから、本格的に「リダン(註3)」された、
専門業者が見ても判別の付かない精巧な物まで出回っているのが現状です。
以前は、ティファニーのNew York本店(註4)に
ダブルネーム・ロレックスのシリアルナンバーが控えてあったそうなのですが、
あまりにも日本からの問い合わせが多い為(笑)
現在は問い合わせにも応じてくれないとか。
このような理由から、
ロレックスのダブルネームは業者でも引き取りを断るケースがあるという
「ヤバイ」ブツなのです。
この娘も多分後で気付いて泣き寝入りというパターンでしょう。
お気の毒に……。
さて、それでなくてもスーパークラスなどと呼ばれる
精巧な偽物が多く出回るロレックスです。
その偽物を使って金儲けするなどとは
「偽物を愛する」筆者からすればまさに言語道断!
「パソメシ」読者が決して悪徳業者の毒牙に引っかからぬよう、
この偽物愛好家のタニグチが、
真贋を見分けるポイントを次回お教えいたします!
註1: 文字通り2つのブランドネームが併記されている。
ロレックスとのダブルネームの場合、
そのほとんどはダイアル中央上のロレックスの文字の下に
もう1つのブランドネームが付け足されているケースがほとんど。
註2: この場合、ロレックスの時計としては本物というケースが多く、
そのほとんどは後から「ティファニー」などの
ブランド名が書き加えられいてる(リダン)タイプのようです。
また、偽物の中には「本物が存在しないダブルネーム
(例/ロレックスとタニグチ)」というタイプ(こうなると偽物とは言わない?)
も存在するようです。ご注意あれ!
註3: ダイアル(文字盤)に筆を入れて加筆修正すること。
趣味としてダイアルの変更を行う時計好きもいるが、
中古市場的には禁じ手で、日本ロレックスに依頼してももちろん断られます。
註4: 日本のティファニーで
ロレックスのダブルネームが販売されているのは見たことがありませんが、
10年ほど前にティファニーのNew York本店へ行った時には、
確かに販売されていました。
価格的には新品のロレックスの同モデルと
大差無かったように記憶しています。
こんなに人気モデルになると分かっていれば、
あの時に買っていたのに……。
っていうか、この娘も50万円も出すお金があるなら、
New Yorkまで買いに行けばいいのにと思うには筆者だけでしょうか?
捕捉情報。ティファニーから遂に本格的な自動巻腕時計が発売されたので、
今後ロレックスとのダブルネームは絶滅すると思われます。
今のうちに見つけたら買い!です(でも偽物多いんだよなぁ)。
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