弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第446回
自分だったらどうするか?

弁護士は、裁判や交渉で、
相手と戦うことが多いので、
相手がどういう主張をしてくるのか?
その主張は通る見込みがあるのか(正しいのか)?
それに対し、どう対応するのか?
ということを考えることが多いです。

相手がどういう主張をしてくるのか?
ということを考えるときは、
自分が相手の弁護士だったら、どういう主張をするのか?
ということを考えます。
特に、一番こちらにとって厳しい主張は何か
ということを考えます。

4月になり、学生から社会人になった方も多いと思います。
上司や先輩社員から叱られたりして、
新入社員のみなさんは、上司や先輩を恨んだり、
会社を辞めたいと思ったりすることもあるかもしれません。

しかし、自分が上司や先輩の立場だったら、
同じような行動を取った新入社員に対して、
どう対応するでしょうか?

黙って見過ごしたり、叱らずに、優しくしたりしますか?
叱ったり、小言を言ったりしない方が、
新入社員のため、あるいは会社のためになるのでしょうか?

自分が相手の立場に置かれたときにどうするかを考えたら、
あまり感情的にならずに済むのではないかと思います。

それから、相手が自分にとって
一番厳しいことを言ってくるかもしれないと思っていれば、
そうでない場合は助かったと思えるようになると思います。

最初は、なかなか、自分に与えられた課題をこなしていくだけで、
相手の立場に立って物事を考える余裕はないでしょうが、
上司や先輩との関係に悩んだら、
相手の立場に立って考えてみたら、
何かが見えるかもしれません。


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2009年4月7日(火)

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