弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第232回
借地権も相続税の対象

 同じ借地に会社と社長個人の自宅があり、
地代は6:4の割合で
会社と個人が払って来ました。
社長の自宅には、
社長と長女である私が住んでいます。
社長が亡くなった場合、
私が唯一の相続人ですが、
自宅は更地にして引っ越す予定でいます。

社長が亡くなると、
借地権にも相続税がかかると思いますが、
住む予定のないものに相続税を払うのは釈然としません。
何か節税に良い手だては無いものでしょうか?

 読者からの質問で、
税金に関する質問は結構あります。
不動産など高額な資産を移動するときには、
税金について考えることは必要です。
しかし、私は、弁護士で、
税金については専門家ではありません。
そこで、税金の質問・相談は
税理士さんにしてください。
税法は、公平に税金を
逃さずに取るということを前提に
法律が作られている面があるので、
一般の法律と異なる
考え方の規定があったりします。

だから、弁護士が他の法律の考え方を前提に、
税金がかからないと思っても、
かかったりしますので、
こういうところが問題となると思うので、
あとは税理士さんに聞いてください。
としか言えません。

今回のご質問の借地権ですが、
借地契約は、
借りて地代を払っているだけで、
保証金などを入れていなければ、
財産ではないと思われている方も
いるかもしれません。
しかし、以前ご説明したとおり、
借地権は、立派な財産です。
一般的には、土地の評価の
6割から7割で評価されます。
だから、借地にしてあると、
地主の所有権(借地権に対して
「底地権」と言います)
よりも借地権の方が評価は高いのです。

したがって、亡くなった方が
借地権を持っていれば、
当然、相続税の対象となる財産となります。
今回の質問について、
僕の考えたことは次回に説明します。


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2007年2月13日(火)

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