弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第227回
一見さん、お断り?

僕の事務所に
初めて相談に来られた方から、
最初は他の法律事務所に電話したけれども、
「初めて、電話します」
と言っただけで、
冷たくあしらわれた
という話しを聞くことがあります。
誰かの紹介がないと、
相談にも乗ってもらえない
と言うことらしいのです。

当たり前の話ですが、
僕は、初めての相談者でも、
相談料などの弁護士費用をいただくので、
誰かの紹介がなくても、
同じように、アドバイスをしたり、
依頼を受けたりすることにしています。
すると、
「突然、お電話を差し上げたのに、
丁寧にご相談に乗っていただいてありがとうございます。」
などとお礼を言われてしまいます。
そして、最初に述べたような話しを
聞かされるのです。

僕としては、
当たり前のことをしているのに、
こんなことを言われてしまって
申し訳ないなと思ってしまいます。
「一見さん、お断り」なんて、
京都のお茶屋か、
料亭かと思ってしまいますが、
最初に書いたような弁護士が実際にいるのです。
だから、弁護士は敷居が高い
なんて言われてしまうので、
同じ弁護士として恥ずかしいです。
紹介者が必要だという
弁護士の言い分について説明すると、
裁判などは弁護士と
依頼者との信頼関係が必要なので、
どういう経歴、素性なのかわからなければ、
仕事を受けない
という弁護士の自己防衛にあるようです。

しかし、世の中、弁護士に
つてのない人の方が多いでしょうから、
弁護士が、紹介がないと相談を受けない
なんて言ったら、
相談を受けられない方ばかりになってしまいます。
紹介がないと
相談を受けない弁護士が
どれくらいいるのかわかりませんが、
比較的年上の弁護士に多いようです。
みなさん、
そういう弁護士に
当たらないようお気をつけください。


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2007年1月25日(木)

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