第181回
離婚・相続などの家事事件が増えている
僕の取り扱っている相談や事件は、
売掛金の請求から
契約のトラブル、労働、民事介入暴力、
フランチャイズ、倒産や再建など
中小企業が多いけれども、
会社がらみが多いです。
日経BP社が出版している
「ビジネス弁護士大全」にも
2005、2006と
取り上げられたことは、
ここでもお話しました。
しかし、最近、急に、
離婚、婚約、養子、遺言、
相続・遺産分割などといった
いわゆる家事事件の相談・事件の受任が
増加してきています。
こういうことを言うと、
マスコミのコメンテイターはしたり顔で、
現代社会は、家族の問題さえ
家族内の話し合いで解決できなくなった
とコメントするかもしれません。
しかし、僕はそうは思いません。
これまで、家族の問題を
話し合いで解決してきたと言っても、
離婚で言えば女性が、
相続遺産分割で言えば長男以外の兄弟が、
我慢をして、損をして
解決してきたことが多いのではないでしょうか。
それが、最近になって、
権利意識が高まって、
法律を基準とした
解決をしたいと考える人が増え、
弁護士に相談したり、
事件として依頼したりすることが
増えているのです。
会社においても、
法令順守(コンプライアンス)
ということが叫ばれており、
法律による合理的な解決が行なわれています。
家族内でも、いい加減な解決ではなく、
自分が損をするなら
それでもいいけれども、
法律を基にして解決したいということのようです。
これからは、これまで当然と思われてきた
「夫だから」「長男だから」
ということにより有利になるとは限らないのです。
今後は、法律によると
どうなるかを検討した上で、
相手の事情を考慮して、
お互いどこまで譲れるか
ということを話し合って
解決することが必要となってきます。
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