第130回
最新カフェ情報異聞 最終回
カフェはいよいよ本格的に海外進出
壮大な夢が拡がる中国マーケット
スターバックスの創始者ハワード・シュルツ氏が、
スターバックスの幹部の人に云った言葉があります。
「世界で一番のスターバックスは日本である。
1店当りの売上、オープン初日の売上、
(最近オープンした長野駅前の店が記録を作る)
オペレーション技術、全てが最高である。
また、日本にあるドトールコーヒーショップは、
ライバルではなく畏敬すべき
優れたコーヒーショップである。
自分達には出来なかったフランチャイズチェーンを
見事に創り上げた」
一方のドトールコーヒーショップの
鳥羽(とりば)社長も
アメリカのスターバックスを視察してきた社員に
このように云っています。
「君達が見て来たアメリカのスターバックスには
見るものがあまりなく参考にならなかった
と云う報告を受けたが、
いったいどこを見て来たのか。
スターバックスはアメリカのコーヒーを
根本から変えた偉大なメーカーだ。
本質をもっと深く考察しなければいけない」
と社員を叱りました。
この両雄に共通しているのは、
始めは小さいコーヒーロースターで
販売チャネルは小さい店が主力で、
ホテルやスーパーマーケットには
無縁の会社だったと云う事です。
この2社が5年先、10年先に
どの様になっているのか大変興味のあるところです。
きっとその頃には、
中国で大きなチェーン店になっていると思います。
そしてひょっとしたら
それ以上のチェーン店や魅力ある個人店が
中国の街に沢山あるようになっても
不思議ではありません。
こうした店のスペシャルティーコーヒーは
「雲南省の有機無農薬、ティピカ種、
天日乾燥、ダブルハンドピック」
と云う世界のコーヒーをリードする
素晴らしいものがメインに用いられているはずです。
邱先生はおっしゃいました。
「台湾は20年前コーヒーを飲む人が少なかった。
しかし現在はコーヒーのない生活は考えられない。
今、中国でコーヒーを飲む人は
13億人のほんの数%だ。
しかし10年後に半分の人が飲んでいるとしたら、
どの様な市場になっているかは容易に想像出来る」
この言葉に壮大なロマンを感じます。
お茶の国、中国、チャイナの国、中国。
世界のカフェにとって中国の文化は
時に父であり母であったのです。
今後、中国のカフェが
どの様なメッセージを世界のカフェに届けてくれるか
胸をワクワクさせて待ちたいと思います。
長い間のご愛読ありがとうございました。
本講座はこれにて終了とさせていただきます。
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