第4407回
昨年度の中国株の業績は立派なものです
2011年度の決算がズラリと並んで発表されております。
私は自分が関心を持っている企業の業績しか見ませんが、
ユーロの不振やアメリカの業績恢復の遅れにも拘らず、
中国の優良企業の好業績には目を見張るだけのものがあります。
不動産の値上がりが一巡して、
いつバブルが発生するかわからない微妙な位置にあるのと、
欧米の不景気による輸出の不振で成長率が鈍化する方向にあるので、
株価は昨年からずっと低迷を続けていますが、
内需は縮小するどころか、
むしろ不況知らずの活気を呈しているので、
デパートの売上げもレストランの客足も落ちるどころか、
好景気を連想させます。
政府の発表によると、
成長率が8%台に落ちることになっていますが、
この不況の中で今時、7.5%の成長率を維持できる国は、
ほかにどこにもありません。
輸出にかげりが出ても、人手不足が表面化して
年々の賃上げが避けられないとなると、
国内消費は減るどころか、
年に20%はふえる方向にありますから、
スーパーもコンビニも、地
方に輩出した超豪華木賃宿
(たった300元で泊まれるホールが
5階まで届くような立派なホテル)もお客で溢れています。
これだけ国内の購買力がふえれば、株式市場だって
いつまでも低迷を続けているわけには行かないでしょう。
とりあえず年金だって
上場株を投資の対象にする動きがはじまっていますので、
あまり遠くない将来にA株からスタートして、
中国株がアメリカやヨーロッパの株式市場と
別の動きになることが考えられます。
とりわけ消費の拡大によって
供給の不足する食糧や資源や薬品などは昨年に続いて、
本年は更に一段の成長が期待できるのではないでしょうか。
ユーロの金融不安がこれで落着くかどうかわかりませんが、
そういう動きに驚かなくなった新興国は
別の動きをするようになるのではないでしょうか。 |