第4121回
私にとって不動産とは?
不動産投資の難しさについて色々と述べてきましたが、
じゃお前にとって不動産は何だということになってしまいます。
私はこの4、5年、日本における経済の動向から見て、
事業の経営の難しさが身にしみて、
これまで展開してきた事業を1つ、また1つと
店じまいをしてきました。
気がついて見たら事業に属する仕事は全くなくなってしまい、
家賃をもらう不動産と講演くらいしか手元に残っていません。
その不動産だってマンションと地方にある不動産は
ほとんど整理してしまいました。
事業は同じやるなら
斜陽のさしているところよりも朝日の昇るところ、
貰い分の減るところよりは
パイの大きくなるところに限ると思っているので、
これも見込みないなあ、あれも先細りだなと思うと、
身辺の整理をします。
あとに残ったのは
人に貸している不動産からの上がりだけということになります。
私の場合はこれで終わりということではなくて、
これから本格的に消費経済が大をなす中国に
土俵を移すことになります。
日本で起ったことは台湾でも、
それについで香港でも起っています。
台湾にも香港にも残ったのは
私の場合は不動産だけということになってしまいました。
「不動産に重きをおかないのにどうして不動産だけが残ったのか」
と言いますと、
仕事をやる時は不動産も必要だし、
少しなりと余裕のある時は
不動産を手に入れるように心掛けたのです。
どうしてかというと、
不動産は誰からも不動の財産と思われているし、
いざと言う時は銀行の担保にもなったからです。
そして年をとって見ると、
手元に残った財産の中で、
インフレにも強く、大なり小なり収入をもたらしてくれるのは
やはり不動産なのです。
逆に言えば、仕事にうつつを抜かしている時はある程度、
不動産を無視してもさしつかえありません。
しかし、そういう時でも守りを考えたら
無視のできないのが不動産だということになります。
不動産がいくらかでも残ったおかげで、
地震とその後に続く大不況でも私は生きて行ける位置にいます。
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