中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4096回
何回大波をかぶっても不動産は不動産

バブルがはじけて一番ひどい目にあったのは
借金をして不動産投資をした人たちでしたが、
それなら不動産投資をやめておいた方がいいかと言いますと、
そうも行きません。

じゃ借金をしなければ、不動産投資をしても大丈夫でしょうか。
借金がなければ、借金取りに追いまくられないですみますが、
不動産が値下がりした分だけ財産が減りますから、
損をすることに変わりはありません。
ならばいっそのこと
不動産なんか持たない方がいいかというとこになりますが、
そうも行かないところに財産管理の難しさがあるのです。

一番手軽なのはもちろん、お金も財産も何一つ持たないことです。
それで一生が暮らせ、年をとっても生活に困らないのなら、
とても理想的な生き方です。
でも人間は生きて行くためには生活費も必要だし、
人生そのものが「胸に一物、手に荷物」という
厄介な存在なのです。

ですから生活のための収入も必要だし、
年をとった時に備えた同意も必要です。
財産は大ざっぱに言って、
不動産と有価証券と現金に分けられていますが、
ほかに貴金属もあれば、書画骨董もあれば、家財道具もあります。
今回の大地震のようなことが起れば、
どれがなくなってどれが手元に残るか、人によって違いますが、
集中しているよりは或る程度、分散していることが必要です。
不動産なら絶対大丈夫というわけにも行かないのです。

しかし、家ごと流されようと
、土地が残っておれば大丈夫ということもあれば、
土地が残っても全く二束三文になってしまうこともあります。
それでも有価証券や現金に比べて、
昔から「不動産」と呼ばれているわけが
土地や建物にはちゃんとあるのです。
時代によって評価が大きく変わったり、
戦争や天変地異によってに二束三文のような目にあわされても、
土地や建物に「不動産」という名称があって
人類の歴史と共に長いのはやはりそれなりの理由があるのです。
バブルの波を何回くぐっても不動産はやっぱり不動産なのです。


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2011年5月28日(土)

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