第3726回
石油輸送パイプの普及率はまだ10%
自動車ブームだけでなく、
石油を使う産業が猛烈な勢いで伸びているので、
とうとう中国はアメリカに次ぐ世界で2番目の
石油消費国になってしまいました。
中国にも石油や天然ガスの産地はありますが、
それだけでは間に合わないことは早くからわかっているので
中国政府は周辺諸国から中近東、中南米、
さてはアフリカに至るまで
世界中で石油資源の確保に大へんな努力を続けています。
そうした石油資源を国内で供給する仕事は
中国石油化工(サイノペック)と
中国石油天然気(ペトロチャイナ)の二大石油公司
が引き受けていますが、
いずれも世界的スケールの大会社になって、
開発から精製、小売販売まで超多忙で駆け廻っています。
何しろ急スピードで需要が伸びているので
息をつく間もないくらい関連事業が次々と開拓されていますが、
原油や製品油や天然ガスを油送するパイプ・ラインは
まだアメリカの10分の1にすぎないので、
輸送がスムーズな状態になっていないのです。
この陸上輸送の仕事を手がけているのが
勝利油気管道(01080)という会社です。
昨年12月に上場したばかりで、
前年比で業績が180%増の約30億元、
純利が125%増の3.36億元で、
ことしはじめの高値2.82元から目下、1.7元台まで
4割近くも値を下げています。
会社に問題があるわけでもないし、
負債の8700万元を差し引いても
10億元からの手持ち現金があり、
しかも本年度の予想利益は5.4億元と
前年比61%増と発表されております。
何しろ製品の90.3%が中国石油化工と中国石化の
両社に納入されていますから、
製品はできる片っ端から工事先に送り込まれていて
在庫になる心配はありません。
同業者に珠江鋼管(1938)がありますが、
こちらは株価が5.1元で、昨年の利益が4億元でした。
同社と比べても全くひけをとらないばかりか、
株価がこの一文を書いている時点で僅か1.7元台ですから
値上がりの余地がかなり大きいのではないでしょうか。
グーグルの中国株欄を叩けばすぐにも資料が出てきますから、
ご自分でよく研究して見て下さい。
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