第3664回
短気と短期でお金は儲かりません
私は世の中は10年に
1ぺんくらいの割合で大きく変わると見ています。
ですから、新しい仕事をはじめる場合も、
これから10年にこの事業は
世間からどう受け入れられるかと想像しながら、
やるかやらないかを決めます。
仕事に成功する人を見ても、
時代に合った仕事をはじめた人は、
大体、10年で世間から認められるスケールに達しています。
昔はそれが人の一生の働き盛りが終わるまで続きました。
ですからいい仕事を見つければ、
その人の一生に見合うくらい長持ちしたのです。
それが最近ではだんだんテンポが早くなって、
うっかりすると、10年で盛りをすぎてしまうので、
よほど工夫をするか、
仕事を変えないとあとが続きません。
その上、景気不景気のサイクルは大体、
3年ごとに来るので、本人としては登り坂の積りでも
あっと気がつくと対応に苦しむような場面に直面します。
株の場合はそれが株価に現われますので、
長期に成長株を持っておればいいと言っても
株価が半分になったり、
3分の1になったりすることがあります。
そういう時でも会社の社長さんは
持株を売るわけには行かないので、
ジッとこらえます。
そうしてあれこれ対策をとっているうちにまた業績が戻って
会社のスケールが一廻わりも二廻わりも大きくなっています。
社長をやっている人はそれでいいのですが、
株をやる人はみすみす損をしたくはないので
相場の動きを見て、
何とか売り抜けようとします。
すると、売った時が安値ですぐ元へ戻ってしまうこともあれば、
もっと安くなってなかなか元に戻らないこともあります。
短期勝負でうまく売り抜けようとする人は、
大抵、そこでつまづくので、高値づかみになって、
たまたま私の記事を読んで買った人は
私のことを悪様に罵ったりするのです。
実はそういう人がいるおかげで、
その逆をやった人がお金を儲けるのです。
お金の儲かる人は
私の悪口なんか言っているヒマなんかありませんよね。 |