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第3351回
交通秩序最悪、汕頭の次はハルビン

中国じゅう歩きまわって見て、かつて私はハルビンが
一番交通規則を守らない都市ではないかと思っていました。
車が信号を無視するだけでなく、人も信号を無視します。
ですから我々の乗っている観光バスが
交通事故にあわなければいいがと思っていたら、
最後の最後、飛行場に向うバスがロータリーをまわるところで、
小型車にぶっつけられてしまいました。
ぶっつけた方にも3分のリクツはありますから、
運転手同志でなかなか折り合いがつかず、
私たちは飛行機に乗り遅れたら大へんだと気をもみましたが、
こちらのバスの運転手が相手に100元渡したら、
それでけりがついたのにはこちらがびっくりしました。
きっと相手にもじくじたるものがあったのでしょう。

そういうわけで中国一交通規則を守らない町として
ハルビンが私の頭の中にこびりついていましたが、
つい最近になって私はハルビンより
もっと交通規則を守らない町を見つけました。
それは4つの経済特区の1つである汕頭(スワトウ)です。
福建省の広東省に近いところにある
超大現代農業の大型農場を見学したあと、
厦門に戻るよりも汕頭から飛行機に乗るのが至便なので、
十何年ぶりに汕頭を訪れたのです。

十何年前はまだ自動車などほとんどなかったので、
そんな様子は見えませんでしたが、今回、汕頭に一晩とまって
その最悪な交通事情をつぶさに経験しました。
人も乗物もどちらも全く交通規則を無視して、
我さきに道を争って譲ろうとしないのです。
おかげでホテルを出入りする度に
自動車と自動車がぶっつかったり、
バイクがころがって人が伏せているのを目撃しました。
毎日のように交通事故があり、
交通事故を免れて生き残っている人たちが
まだこんなにたくさんいるのかと思いたくなるような光景でした。
中央政府で交通規則を守らないナンバーワンとして
天下に公評したらどうでしょうか。
地方政府のトップが少しは神経を使うように
なるのではないでしょうか。


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2009年5月13日(水)

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