第3326回
中国の肉マンと小籠包を日本人が変えたら
これから何をやったらいいか、
迷っている人はたくさんいます。
でも私から見ると、これからやれる仕事はいくらでもあります。
但し、人のやっていることを見て、
その真似をしてやるのでは駄目です。
小さな仕事でも、人がまだやっていない仕事で
人が喜んでお金を払ってくれる仕事を開拓することです。
はじめて中国に来た人も、度々、中国を訪ねている人も、
中国に来たからには中国料理を食べて見ようと考えるでしょう。
中国料理が口にあう人もあれば、
どうも苦手だという人もあります。
連れて行かれた店が料理の素晴しい店であることもあれば、
いい加減な店もあります。
それでも中国料理を口にする機会がふえれば、
中国料理の全容がだんだんわかってきます。
すると、中国料理がいまどんな位置におかれているかも
理解できるようになります。
毎日、当り前のように中国料理を食べている人よりも、
たまに食べる人の方が中国料理の長所や欠点がわかるのです。
日本人の方がアメリカ人よりも
アメ車の長所短所がわかるようなものです。
たとえば上海に行くと、よく上海の肉マンや小籠包を口にします。
上海人のよく食べる物だし、
有名な店になると毎日のように行列ができます。
私も誘われるとすぐ承知して食べに行きますが、
3年前も5年前も、いやいや、20年前にはじめて行った時も
同じつくり方で、同じ味で少しの改良改善のあとが見られません。
世の中がこんなに変わり、
人々の懐具合もこんなに変わったというのに、
饅頭の中身が少しも変わっていないのです。
はたしてこれでいいのでしょうか。
料理の方は上海料理でも、四川料理でもかなり変わりました。
それなら肉饅頭でも改善改良の余地があって
然るべきではないでしょうか。
ラーメンのつくり方や味つけを変えたのも日本人ですから、
日本人が先頭に立って創意工夫して見たらどうでしょうか。
アイディアやヒントならいくつでもあります。
これも新商品研究室の重要なテーマの1つです。
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