中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3118回
ナンピンのチャンスもそろそろおしまい

基金に対する解約が続いて、
投資銀行や投資信託が返還資金を調達するために
持株を証券市場で投げ売りするようになります。
待ったなしの資金ですから、
背に腹は変えられず、
どんなに安くなっても平気の平左で換金します。
ですから30ドルもしていた優良株が
一挙に10ドルまで売り叩かれるようなことが実際に起ります。

いままで30ドルでも当り前と思っていたのですから、
突然、大暴落をしたのでは
先ず会社に何かあったのかと首をかしげます。
それが何もないことがわかり、
サブプライム・ローンの影響で
投信が投げ売りをしているのだとわかれば、
誰だってあわててナンピンをかけます。
すると3日もしないうちに10ドルまでおちた株価が
13ドルとか15ドルに戻りますから、
「どうだ、うまくいったぞ」
と内心ニコニコします。
しかし、ファンドの投げ売りはまだ完了していませんから、
しばらくすると小戻りしたところで
また次の投げ売りがはじまります。

15ドルが10ドルまで売り叩かれたかと思えば、
似たようなことがまたくりかえされて
10ドルがまたその半分になった例は1つや2つではありません。
こうなるとあわててナンピンをかけた分だけ損がかさなり、
持株の損は更にふえてしまいます。
ですから「ナンピンは何回にもわけて、分割払いで」
と私はこのコラムでも何回かくりかえして言及しましたが、
そのうちに鉄砲玉も尽きるし、
警戒心も強くなって様子見をするようになります。
すると株価は底を打って誰も買いにまわらないのに、
もう下げどまってしまうのです。

その時期がいつかを正確に当てることは難しいのですが、
私はそろそろその時期が来るのではないかと思っています。
何を根拠にそんなことを言うのかときかれても困りますが、
中国株の場合、
そういう時期に近づいていると直感しています。
うまくナンピンがかけられるのも秋口までではないでしょうか。


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2008年9月22日(月)

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