中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3054回
中国の食べ物ビジネスの勉強を今から

資源不足と食料不足は今後も長く続きます。
どちらも人間が生活する上に必要なものですから、
需要がふえた分だけ値上がりをしますが、
必要な分を超えると逆に何の役にも立ちませんから
値下がりをします。
ですから結局は落着くところに落着いて、
次の新しい変化が起るまでバランスのとれた動きに戻ります。

しかし、新興国の工業化と経済成長がはじまると、
収入のレベルがあがった分だけ資源に対する需要もふえるし、
食料品に対する需要もふえるので、
長い目で見ると資源と食料品は値上がりする方向に動きます。
従ってそういう分野の仕事で資源の確保に成功し、
需要の拡大にうまく対応できる企業は前途洋々でしょうが、
時価の動きに大きく左右される商売ですから、
必らずしも安定した収益をあげられるとは限りません。
現に石炭にせよ、金や銅やアルミの株にせよ、
加工業より採掘業の方が
もっと株価を大きく揺さぶられているのを見てもわかる通りです。

むしろいまの中国では、
不況どこ吹く風かとばかりに、
ビルの建設もドンドン進んでいるし、
人手不足で労賃も値上がりする方向に動いているので、
国内でいま何が売れているか(消費関連)、
国がどんなことに力を入れているか(公共投資関連)
また人々がどんなことにお金を投じたがっているか
(不動産、旅行、健康、保険)などのお金の動きに目を向けた方が
次の投資には役に立つのではないでしょうか。

何しろふところ具合がよくなって最っ先に考えるのは
食べることです。
中国人は日本人よりも外食に慣れた国民ですから、
一番目立って変貌しているのは町のレストランです。
しばらくして行くと、
もう代がわりをしているか、
全く別の店になっています。
食べることは食料の生産から販売・加工・消費まで
最も多くの人たちが従事しているビジネスですから、
これからの中国で仕事をはじめたい人は改めてもう一度、
口に入れるビジネスの可能性について
検討しなおしてみてはどうでしょうか。


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2008年7月20日(日)

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