中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3017回
白バイ先頭に先ずコーヒー園の見学

すぐにコーヒーの本を山のように買って来て、
コーヒーの産地のことから
どうやってコーヒーハウスを経営するかということまで
俄か勉強に打ち込みました。
雲南省にコーヒーの産地が2ヵ所あって、
1ヵ所は普洱茶の産地のド真ん中に、
もう1ヵ所は保山市という
大理石の産地である大理市に近いところにあることもわかりました。

ところで、そういうところに踏み込む手がかりは
その地方の行政にかかわるお役所に
わたりをつける必要があります。
ちょうど親しくつきあっていて北京大学のバイオの教授たちが
雲南省でドイツと合弁で大きな開発をしていたので、
省長さんに連絡をしてくれないかと頼んだら、
すぐに電話をかけてくれ、
副省長さんがお話をうかがうと言っています
という返事がありました。

中国ではこういう時は
自分だけよりもグループを組んで訪問する方が
大事にしてくれるので、
邱友会のメンバーを動員して大挙して昆明に乗り込みました。
先ず昆明で副省長さんにお目にかかり、
そのお声がかりで保山市にとびました。
予定では副市長がホテルまで挨拶に見え、
その部下が2人で
現地の案内をしてくれる段取りになっていましたが、
朝食を食べている40何人のところへ入ってきた副市長さんは
私と10分間も話をしないうちに、
「私がご案内しましょう」と自分が先頭に立って
車で1時間半もかかる山の中まで、
自分の車に私を乗せてグルグル1日がかりで案内してくれました。

何しろ人影もろくにないところに、
白バイを先頭に、市長さんの車と
そのあとに20何台もタクシーをつらねて山登りをしたので、
たちまち大評判になり、
「日本からコーヒーの仕入れ団が来たぞ。
コーヒーが大暴騰するから安売りはするな」
と村から村へとデマがとんだとあとからきかされました。
もちろん、
すぐにもコーヒー・ビジネスがはじまったわけではありません。


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2008年6月13日(金)

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