第2956回
不動産の代表株を高値の半分で買えば
かつての日本がそうであったように、
一旦バブルがはじけると、
景気の快復は思うように行かず、
かなり時間がかかります。
特に不動産の落ち込みは梃子でも動かず、
したがって鉄筋やセメントなどの需要が落ち込みますので、
日本のメーカーも中国のメーカーも
アメリカの不動産不況を前にして、
これから暗転する時期に入ります。
それを見込んで、
中国でも、鉄やセメントの株もかなり下がっていますが、
では中国の不動産はどうなるのでしょうか。
中国でも、
不動産が値上がりするのを期待して、
1人で3室も4室もマンションを買って
値上がりを待つ風景にしばしばぶっつかります。
ですから「中国もバブルだ」と早とちりする人がいますが、
中国で自分のマンションに住める人はまだ一握りしかいません。
家を買うお金を持っていないだけのことで、
お金があったら家を買いたい人はまだまだ山ほどいます。
そういう人たちがマイホームを持てるように
不動産があまり値上がりしないように
コントロールする必要もありますし、
またそういう人がローンで
マンションが手に入れることができるように
銀行融資の道をひらく必要もあります。
そのために不動産業界は
常に政府の干渉の対象になるのを免れられませんが、
長期的に見たら、
厖大な需要を控えているし、
またインフレによって必らず値上がりするものですから、
不動産そのものが投資の対象になるし、
従って不動産会社の株は持っていて心配のない株の1つです。
しかし、不動産株はその名とは似てもつかない
相場に左右されてよく動く株の1つでもあります。
ですから相場に自信のある人は下がった時にうまく買って、
値上がりした時にうまく売り抜けることができます。
しかし、そんな器用なマネのできない人は、
代表的な不動産株をジッと持っておればいいのです。
たとえば万科の動きをジッと見て下さい。
動きがないと言っても、
一年のうちに高値の半分まで下がることが必らずあるのです。
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