第2871回
「節税の実際」はまだ風雪に耐えています
私が40年前に書いた「節税の実際」は
税法も変わって、もう古くて読めない、
とこきおろした人がいましたが、
本当は全く目を通していないか、
税金をたくさん払ったことのないご本人の
何の役に立っていないかのどちらかだと思います。
どうしてかというと、
私は税率などにはほとんど触れておらず、
社長のサラリーはいくらくらいにすれば
税部署から文句を言われないですむのか、
また奥さんを無給の何ニモ専務にするよりも、
実際に仕事を手つだってもらって
ちゃんと月給も払った方がのちのちのためにもなるし、
また節税にもなるといったところから説をおこして、
家族の財産を税金から守るために
家族財産をつくるのにはどうしたらいいかというところまで
及んでいます。
税法の解説ではなくて、
税法から個人や家族の財産を守ることをテーマにしているのです。
たとえば、目次をちょっと覗いて見て下さい。
全部は書ききれませんので、
目についたところだけを拾うと次のようになります。
(1)ソロバンはじいて税金を払おう
(2)経営者の給料はいくらが得か
(3)女房をナンニモ専務にすることについて
(4)妻よ、家を持つのはあきらめよ
(5)家族会社をつくろう
(6)利子所得源泉分離課税の利用価値
(7)株の裏道は花の山
(8)株式譲渡と配当所得
(9)所得を発生させるな
(10)社用族にもルールがある
(11)減価償却の仕方を工夫しよう
(12)アパート建てて節税しよう
(13)借金してますます肥ろう
(14)脱税が生命とりになる時
(15)お金の私生児には泣かされる
(16)相続人は狭き門をどう通る
(17)親父の遺業を息子が継げる秘密は何か
(18)不動産の税法が改正になったわけ
(19)新しい譲渡税法をどう見るか
(20)そして結論は
と全部で20章になっていますが、
借金と不動産の税法に多少の変化があるだけで、
私たちの税務対策は
製薬会社のように次々と新薬が出て来ないのです。
ですから真剣に税務対策を考える立場にいない人が
出任せのことを言っているだけだということがわかります。
そんなことでどうして多額納税者になれるのでしょうか。
本当に。
|