中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2737回
先ず自分の足場を正すことからスタート

一生懸命働いたら金持ちになれるのなら、
誰だって一生懸命働きます。
「早起きは三文の得」
と昔から言われていますが、
解釈の仕様によってはいくら早く起きて、
人より熱心に草取りをしたり、
店先の掃除をしたりしても、
精々三文にしかならないのです。

農業社会では、
人より熱心に田畑の手入れをすれば、
人よりいくらか収穫をあげることができます。
でも農作物は豊作になれば
逆に値下がりしてひどい目にあわされます。
ですから人がキャベツを植えたら、
自分は玉葱を植えるとか、
その逆をやるとか、
あと一捻りも二捻りもすることが必要です。
昔は地主になって小作人を使うようにならなければ、
ひとの上に立てませんでしたが、
人に抜きん出て地主になるためには、
荒地の開墾をするとか、
水利に力を入れるとか、
人のやらないことをやる必要がありました。
隣りと同じことをやって財をなすことができないのは、
昔も今も変わりはありません。

そこで何が必要かというと、
どこにお金がおちているか、
よく研究することです。
お金がおちているというと変にきこえますが、
人が喜んでお金を払ってくれる商売は何か、
またそれはどこに行ったらあるのか、
眞剣になって調べまくることです。
偶然に自分が穴を掘っていたら
大判小判が出てきたということもたまにはあるでしょうが、
大抵の成功者は自分で頭と足を使ってそういう場所を探しています。
株式投資についても同じことが言えます。
次はベトナムですか、
それともインドですかとお気軽なきき方をする人がいますが、
中国株もやっとこれからだという時に
次の鉱区を探す人の
イージーゴーイングな姿勢には全く賛成できません。
アジアの時代はやっとこれからはじまるところです。
日本では1ドル360円から100円になるまでの間に
大きなチャンスがありましたが、
中国でも1ドル8元から4元になるまでの間に
一山あてるチャンスがあります。
先ず自分の足の位置を定めることからはじめて下さい。


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2007年9月7日(金)

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