第2720回
小さな変化は大きな変化のはじまり
大抵の人は昨日と同じことを今日もやっています。
もしくは昨日の続きを今日もやっています。
ですから世の中、そんなに変わっていないと思いがちです。
ちょうど鏡に映っている自分の顔を見ているようなものです。
昨日と今日はそんなに変わっていません。
でも或る朝、鏡に映っている自分の顔を見ると、
昨日の自分と違います。
びっくりしてこんな筈がないと思い、
あれこれいじくっているうちに昨日と同じ顔に戻っています。
だからと言って安心してはいけません。
突然変異のようにとび出してきたふけた顔が
もうしばらくしたらあなたの顔になるのです。
それと同じようなことがあなたの仕事の未来にも、
またあなたの日常生活にも起るのです。
ですから少しの変化をバカにしてはいけません。
少しの変化がやがて大きな変化になって、
あなたはそれに対応しなければならなくなります。
ですからその徴候が現われたら、
早くからその対応策を考えることが
人生の上手な生き方だと私は考えます。
私がデパートの中の人の入り方やコーナーの動きや
また繁華街の店の入れ変わりを気にするのは、
ちょっとした入れ変わりが
やがて大きな入れ変わりにつながって行くと見ているからです。
ハヤらなくなる店にはだんだん人が寄りつかなくなります。
人が寄りつかなくなったら、
そのうちに店じまいをしなければならなくなります。
デパートの中ならハヤらなくなった商品を退けて、
ハヤるものに入れ変えればよいでしょうが、
いくら商品を入れ変えてもデパートに人が入らなくなったら、
いよいよ一巻の終わりです。
私が見ていると、一巻の終わりはデパートだけでなく、
町全体にも起っています。
それも地方の町だけでなく、東京や大阪にも起っています。
そういった意味で、
日本人が日本の国だけに
住んでおられなくなる時が来るのではないでしょうか。
日本から追い出されるということではありませんが、
自分から出て行かなければ
生きて行けない時代が来るということです。
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