中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2703回
上海の異人街づくりに興味のある方は

私がいま上海ではじめたいと思って
計画を進めている仕事がいくつかあります。
その中の一つは上海の古い住宅街の中に
外国人相手の「異人街」をつくる仕事です。
エトランゼ・テラスとでも呼んだらいいのでしょうか。
建物は古い上海を偲ぶ見すぼらしいものですが、
外国人にとっても中国人にとってもエキゾチックな雰囲気のところが
近代ビル群の中に挟まれて僅かに残っています。

そこへ上海に旅に来た外国人が
必らず覗きたくなるような町をつくりたいのです。
そういうところに店を出したがるのは中国人よりも外国人です。
昔の横浜や神戸にあったような
「赤い靴」を穿いていた女の子が異人さんに連れられて行っちゃった
「外国人の町」をつくるのです。
日本人ももちろん、ここでは外国人です。
外国人でないと発想しないような、
散歩しながら思わず足を踏み入れたくなる店で
小さな通りを埋めるのです。

ずっと私が目をつけていた横町とやっと話がつきます。
上海には上海灘と言ったチャイナ・デザインの有名店があります。
その向うを張って
外国人によってデザインされた
チャイナ風のファッションがあってもいいと私は思っています。
既に私のところに集まった青年の中には
そういう作品を一通りつくった人があって、
その人に一号店をひらいてもらうことになりました。

その隣りもそのまた隣りも、
またそのお向かいもそのまた隣りも、私は次々と借りて、
アクセサリーや化粧品や美術学校の生徒がつくったような
初歩的な作品を並べたような店に入ってもらう積りです。
できれば洋服のファッションにも入ってもらいたいところですが、
デパートの商品と太刀討ちできるような
ユニークなものができるかどうか。
とにかく創意工夫のある人が
自分たちのデザインした作品をズラリと並べたテラスができれば、
好奇心のある人の足は自然にこっちへ向うのではないでしょうか。
そういう町づくりに賛成な人はどうぞ手をあげて下さい。
一度、上海に集まって現場を見に行く予定を立てています。


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2007年8月4日(土)

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