中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2601回
お金の集まる所にチャンスあり

お金の儲かる仕事は時代によって違います。
石炭の不足した時代には
石炭を掘る仕事に従事した企業が儲かりました。
着る物も不足した時代にはガチャマンが儲かったこともあります。
お金儲けに皆が夢中になる時代になると、
お金の集まってくる事業が一番お金を儲けます。
昨今で言えば、銀行とか保険会社とか、あと一つは不動産です。

過剰流動性がとまらなくなったら、
お金が一番たくさん集まるところは銀行です。
輸出をして受け取ったお金を
銀行に持って行って人民元に換えてもらった会社は
換えたお金を一先ず銀行に預けます。
その中から支払う必要のある取引先にお金を支払いますが、
それを受け取った取引先も同じように銀行に預けます。
それがめぐりめぐって個人の手にも渡りますが、
全体として一方的にお金のふえる時は
それが銀行の中でだぶつきます。
それが月に人民元で2千億元ということになると、
日本円で月に3兆円ずつお金がだぶつくことになります。

あんまりふえすぎたら、借りる人がいなくなると言っても、
預金金利と貸付金利には大きなひらきがありますから、
銀行が儲けるチャンスは信じられないほどふくれあがります。
かつての日本の銀行で、支店長たちが先頭に立って
「お金を借りて下さい、お金を借りて下さい」
とお金のある人のもとに日参したのは
まだ皆さんの記憶に残っています。
それと同じことが中国にも起りますと言っても
俄かに信じられないかも知れませんが、
しばらく様子を見ていて下さい。
既に中国の銀行の貸出しは、
政府の締めつけにも拘らず、ふえ続ける方向にあるのです。

保険会社も銀行ほどではありませんが、
お客から集めたお金を
お金の儲かる株と不動産に投資する仕事ですから、
株と不動産が値上がりすれば、
その分、資産がふえて株価が上昇します。
昨年末に暴騰していまは返り血を浴びるような形になっていますが、
もう一度はじめからやりなおしということが考えられます。
但し、すぐに勝負がつく話ではありませんが。


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2007年4月24日(火)

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