中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2576回
きょうは私の83才の誕生日です

きょうは私の83才の誕生日です。
物書きをはじめて直木賞を受賞したのが
31才の春のことですから、
文筆生活は半世紀をこえてしまいました。
書いた本のリストを見ると、
日本語版だけで436冊に及びますが、
この中には単行本になったあと、文庫本になったものや
3回に及ぶ全集の中に入れられたものも含まれていますから、
実際はもうすこし少いと思います。
なかでも最も多いのは金銭や株式投資の本で、
現在、中国で最も多く読まれているのは
私のお金と株式の本です。
中国大陸や香港や台湾では
私は「金儲けの神様」と言うことになっており、
自分ではもう少し違った存在だと思っていますが、
或る時、台湾の文芸雑誌に私の小説の翻訳が載ったら、
うちの女房に
「センセイと同じ名前の人が書いた小説が雑誌に出ていますよ」
と告げた女性の人がおりました。
これじゃ世間の評価に従うよりほかありませんよね。

「私は77才で死にたい」という本も書きましたが、
天は私を死なせてくれず、
これで6年もオーバーしてしまいました。
80才で漸く文筆業の第一線から退き、
あとは「ハイハイQさんQさんデス」のホームページを主宰して
これで7年余りになります。
どうせ字余りの人生ですから、
天下の大勢に影響することはありませんが、
いまも「アジアの時代」の幕明けにいささかの力を貸すべく
アジア中を走りまわっています。

誕生日祝いと言っても、
大ぜいの方に来ていただく会ではありません。
私がいまやっていることを手伝ってくれている人や
理解してくれているごく親しい人たち、
その中には沢木耕太郎さんや林眞理子さんや
ユニクロの柳井正さんたちも含まれていますが、
今年は石鍋裕さんのクイン・アリスで
ささやかな小宴を設けることになっています。
そう言えば、石鍋さんも
いまやフランス料理の泰斗として
知らぬ人のない存在になりましたが、
私とは40年からのおつきあいです。


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2007年3月30日(金)

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