第2458回
株をやる人の八割は損をします
株の力の字もわからなかった私が
はじめて株を買ってみようと思い立った時、
私はすぐに株を買いました。
先ず買ってみないことには
株の事がわかる筈がないと思ったからです。
しかし、株を買ってその動きを見ていると、
なかなかこちらの思う通りに動いてくれません。
どうしてかというと、
株の動きには法則があって、
人がやりたがっている通りに動くものではないからです。
どちらかというと、
自分がやりたがっている通りにやると
必らず裏をかかれてしまいます。
株が動かずにジッとしている時、
人は株を買いたがりません。
株が動意を見せても、待て待てと自制心を働かせます。
ところが、動きがはっきりして株が高くなりはじめると、
もっと高くなるのではないかととびつき買いをしてしまいます。
実はそこが高値であって、結果から見ると、
安値で買った人だけがトクをして
高値づかみをした人は損をするか、
次の高潮が来るまで長い間、辛抱を強いられます。
そもそも高値とは多くの人が買わなかったら起らないことですから、
多くの株を買う人のやることなのです。
しかし、株で儲かるためには
これと反対のことをしなければなりません。
つまり株価の動きを前にして
自分がやりたいことはやってはならず、
やりたくないことをやる習慣を身につけないといけないのです。
こうした大衆心理に属する自分の欲望のコントロールのできない人は
株で儲けることができません。
株をやって儲かる人より損をする人が多いのは、
自分の欲望のコントロールのできない人の方がずっと多いからです。
その割合は2対8か、あるいは1対9くらいではないかと思います。
それでも株をやる人が減らないのは宝籤を買ったり、
競馬をやる人が後を絶たないのと同じ心理が働くからです。
株の場合は宝籤や競馬と違って、
産業界のパイが全体として大きくなることが
ずっと続いてきたせいもあります。
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