第2301回
香港での中国株買いが白熱化する可能性も
いま世界中を見渡して、
産業界の成長に期待できるのは、
中国、インド、ロシア、ブラジルくらいなものです。
俗にBRICsと呼ばれる順序をちょうど逆にすれば、
少しは納得できる形です。
その中で、投資家がもっとも安心のできるのは、
もとより中国しかありません。
その中国の資金集めは、
目下のところ、香港で行われています。
世界を代表する機関投資家は
ほとんどアメリカにありますが、
アメリカの機関投資家にお金を出資している上客は
アメリカ人ではありません。
アメリカの機関投資家は投資のベテランであり、
信用されているので、
世界中のあぶく銭を集めた連中が資金の運用を任せているのです。
スイスの機関投資家や
イギリスやフランスの機関投資家もこれに続きます。
これらの機関投資家が投資先として信用しているのは、
経済先進国ですから、
もちろん日本は中国より優先する立場にあります。
お金の出入りにしても日本の方が安心のできる立場にありますから
どちらか一つを選べと言うことになったら、
もちろん、日本が選ばれることになるでしょう。
でもお金の儲かる対象を選べということになったら、
いつまでも同じ所にこだわっているわけには行きません。
ことしから以後、
チャンスの多いところと言うことになると、
香港が次第に脚光を浴びるようになります。
外貨準備高世界一が日本から中国に移ったのを見ても、
チャンピオンはいつまでもチャンピオン
というわけには行かないのです。
もしそうだとしたら、
世界を渡り歩く投機資金が東京から香港に移ることも
決してあり得ないことではありません。
一ぺんに怒涛の勢いでということでなくとも、
嗅覚の発達した機関投資家の順序で、
本年以降、視線が次第に香港に移ることは
大いに考えられることです。
ウォーレン・バフェットさんがその走りですが、
ことし以降、それが顕在化するとすれば、
香港市場での中国株買いは
一挙に白熱化する可能性があります。
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