第2243回
汚水処理システムの相談を受けました
私のところへは色んな相談が持ち込まれます。
大きな会社から個人の組織までよろず相談がありますが、
全部相談に応ずるわけではありません。
でも相談に乗って話がうまく軌道に乗っても、
私は一切、相談料をいただきません。
投資の会社や投資コンサルタントの会社では、
金額と内容にもよりますが、
取引金額の2%から7%まで
手数料をもらうときいています。
私が手伝って成立させた海外投資の中には
一件50億円というのもありますが、
その場合も私はコンサルタント料をもらうどころか、
十何回分の出張旅費を自弁したばかりでなく、
逆に巨額の出資を要請されました。
それでも私がのめりこんだのは、
将来、有望な事業だと考えたからであり、
また3%や5%手数料をもらったからと言って
もっとゼイタクな生活ができるわけではないと
考えているせいもあります。
あの人に相談してもタダだよと言う評判をきいて
押し寄せる人が後を絶ちませんが、
最近、持ち込まれたアイテムの中で、
私が面白いと思っているのは汚水処理の新技術です。
何回にもわたって栗田工業の創始者の
栗田春生さんとの昔話にふけったのも、そうした機縁で、
高度成長時代と水処理の
切っても切れない関係に思い至ったからです。
今度、持ち込まれた汚水処理剤は
汚水の中に、0.02%くらい入れて攪拌すると
約30秒で水とゴミが分離するシステムで、
一旦分離すると何日たっても元へ戻らないのが
従来の処理剤と違うところです。
劃期的な方法なら日本国内で採用されないのかときいたら、
ほぼ汚水処理設備のできあがった地域で
過去のシステムを排除するのは難しいから、
まだ汚水処理の整っていない中国で
普及に力を入れてもらえませんかという要望でした。
私はすぐ承知して、
北京、天津、上海、深センと
汚水処理を手がけている
開発区や廃水処理企業や地方政府の監督官庁に持ち込み、
目の前で実験して見せました。
おかげで汚水処理や廃棄物リサイクル会社の実情に
少しずつふえることができたのです。
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