第2236回
中国の安いマンションは手抜きが常識
いま日本では手抜き工事のために
鉄筋コンクリートのマンションやホテルの
耐震構造が問題になっていますが、
中国ではどうですかと中国でマンションを探している方から
質問を受けました。
日本人は法律を遵守する国民ですから、
交通信号のある道路で、自動車が来なくても
信号が青になるまで待つ人は珍しくありません。
その姿を見て、中国から観光旅行に来た人たちは
とても感心して帰ります。
中国では青が赤になる寸前でも平氣で渡ります。
なかには信号を無視して
赤の中に平氣で突っ込む歩行者もあります。
印度はそれよりまだひどく、
バスが走っている時でも歩行者がその前に割り込んできます。
それでも交通事故をほとんど見ませんから、
車の運転で世界一ということになります。
手抜き工事をやるかどうかも、
大体、交通信号を守るかどうかに比例する
と考えていいでしょう。
地震が起こった時の惨状を見れば、
耐震工事がちゃんとできているかどうかがわかります。
日本では大騒ぎをしていますが、
中国人から見たら何をジタバタしているんだ、
もうできてしまったものは仕方がないじゃないかと言うでしょう。
どうしてかというと、安くあげて安く売るために、
中国では手抜きをするのが常識で、
かつて台湾の台中で大地震のあった時、
倒壊した建物の柱の中を見たら
鉄筋ではなくて空罐が詰まっていたことがありました。
台湾でさえそうですから、
中国の地方都市に行ったら何が出てくるか見当もつきません。
建設会社が建てている建物は
建設会社の人が監視しているだけですから、
マンションを買う人は信用のある開発会社の値段も
ソコソコ高い建物の中から選ぶ必要があります。
上海や北京の建築中も毎日人が見ている建物なら、
まさかそんなことはしないでしょうが、油断大敵です。
同じ不動産投資でも、
信用のある不動産会社の株を買う方が
安全だと前にも言いましたが、
それなりの根拠があって申し上げているのです。
もっとも不動産株にも上がり下がりがあって、
同じように油断はできませんが。
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