第2167回
「いよいよ中国株の時代だ」ができてきました
「もしもしQさん」の第20巻目
「いよいよ中国株の時代だ」の単行本ができてきました。
今回は長く低迷していた日本株が漸く息を吹きかえして、
氣の早い連中が「デフレにさよならか」
とつぶやくようになったので、
成熟社会の景氣快復と
高度成長下の景氣快復は同じものではない。
いま起っている景氣快復は
16年に及ぶリストラによって経費の節約と、
借金の返済がかなりすすんで
利益の計上ができるようになったからで、
設備投資がふえたのは
海外投資や緊急投資以外の設備投資を
ずっと控えてきたために、
もうこれ以上、
引き伸ばせないところまで来てしまったからで、
そう手放しで楽観できる現象ではない
というのが私の見方です。
上場企業の利益が拡大した要因の中には
中国経済の急成長によって
日本の素材産業が恩恵を受けた面が大きいし、
また株価が息をふきかえしたのは、
石油の暴騰によって
思わぬ暴利にありついた産油国の資金が
アメリカに行かずに日本に来たからではないでしょうか。
現にデパートやスーパーのお客が
そんなにふえた様子は見られないし、
ソニーやサンヨーなど
最終消費者を対象とした耐久消費財メーカーは
空前のピンチにあえいでいます。
こういう時期に「デフレにさよなら」
と言いたくなるような株高になったということは
成熟社会の株式を処分して、
高度成長の続く中国の株に乗り換える
またとないチャンスではないかと私は直感しています。
そう考えたので日本株の背景になっている社会構造と
多くの成長株を抱えた中国株のトレンドを
比較して見せることに重点をおいたのです。
日本の株高はライブドアのような事件があっても、
まだ当分続くでしょうが、
年が明けると中国株にも俄かに活氣が出てきました。
投資家にとっては右に行くか、左に行くか、
大事な分岐点に立っているのです。
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