第2152回
香港市場の39%が中国株になりました
年明けからこの方、
日本の株式市場もずっと
強気の動きになっていますが、
それに負けず新高値をつけているのが香港市場です。
わけても目立っているのが
香港市場に上場されている
中国本土企業の株価の動きです。
かねてから私はアジアの資金は香港に集まる、
集まったその資金を狙って
中国企業の上場が香港に集中すると
申し上げてきましたが、
香港の新聞が報ずるところによると、
昨年一年で香港で新規に調達された資金が
香港ドル1915億ドルだったのに対して、
その78%にあたる1508億ドルは
本土企業が占める結果になりました。
なかでも最も多くの資金を集めた
中国建設銀行は一行だけで715億ドルに及び、
神華能源の255億ドル、
交通銀行の168億ドルがこれに続きます。
過去に調達した分も含めると、
2000年の聯通の436億ドルが2位、
97年の中国移動が326億ドルで第3位、
あと中国人寿、中国石油化学、
中国石油がこれに続きます。
かくて香港上場企業の中で、
大陸企業の時価は全体の39%に達し、
取引高の中で占める割合も
46%を占めるようになりましたので、
香港市場は香港経済の動きを反映するよりも、
中国経済全体を
反映する方向に向っていると言っても
過言ではありません。
ことしは昨年からはじまった
香港集中に更に加速がついて、
中国の四大銀行のあとの3行も
上場するスケジュールになっているし、
各業界を代表する未上場企業も
上海や深をすっとばして
香港を目指す方向に動いています。
2月11日から香港の遺産税の
全面廃止が実施されますので、
アジア中の金持ちの資金が
香港に集まるだけでなく、
中国で新しく成金の仲間入りをした連中も、
大陸で投資するよりも、
何らかの形で資金を香港に動かして、
香港から大陸に投資する道を選ぶことになります。
さて、この動きを見て、
あなたはどうするお積りでしょうか。
深思熟慮をする時期に
来ているのではないでしょうか。
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