中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2126回
知的財産ビジネスに興味のある人は?

壁にぶっつかって先へ進めなくなったら、
それであきらめてはいけません。
中国ではそういう目にあうことが
いくらでもあります。
壁にぶっつかるところから
新しいビジネスははじまるのです。

たとえば、一年に
500万台も新車が発売されるようになったのに、
どうして中国に自動車整備学校が
少いのだろうかと思って、
現地に行って調べたところ、
日本の学校のような高い授業料の払える人は、
手をよごすのをきらって
もっと楽にお金の儲かる仕事を探がします。
修理の技術を覚えたら
生活が安定すると思う人は貧乏で
高い授業料は払えないのです。

大抵の起業家はこの現実にぶっつかると
それであきらめてしまいますが、
私はそれなら学生たちに奨学金制度を設けて
只で勉強させる代わりに、
卒業してから
働いて返えしてもらう方法を考えます。
働いてもらう場合も
他より安い賃金で縛ると逃げられてしまいますが、
同じであれば恩義を感じてくれる人は
恩を仇でかえすようなことは先ずありません。
そのために保証人を立てることを条件にすれば
やれないことではないのです。

知的財産権の保全にしても、
知識財産局で業界を堅めていることが
わかりましたので、
営業はこちらがやって
作業は向うに任せるようにすれば、
お互いに長所を生かし、
欠点を補うことができます。
そう考えたので、日本の特許事務所と
中国の特許事務所をつないで
お互いに助け合う形をとるところまで
こぎつけました。
これができれば、商標から技術の登録まで
情報の出入口に机を並べることになります。

但し、この場合に絶対必要なのは、
双方から全面的に信頼される双方の言語と
気質や習慣に通じた人間と
専門用語の翻訳のできるエキスパートがいることです。
双方から信頼される人物は既に確保できました。
あとはこの仕事を推し進める誠実なスタッフです。
すぐにも役に立つ専門家は難しいでしょうが、
中国留学生の中でこの仕事に興味を持つ人は、
履歴書と身上書に写真を添付して
アジア交流センターに申し込んで下さい


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